- 作者: 薬丸岳
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/12/11
- メディア: 単行本
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映像化することが決まった時に夏目さんのイメージが違うなーと思った記憶があるのですが(もっと線が細くていい意味で粘着質なタイプで読んでたんで)、映像化を経て新作を読むと役者のイメージで違和感なく読めたことに驚きました。これも続編かスペシャルとして映像化を見越して描かれた作品なのではないかと思うのですが、実現するかしないかは別の話として、であれば長峰さんの出番が少なすぎるー!!。あーでも映像化するとしたら夏目さんの娘事件の犯人像が一致しないんで、このまんまってことはないか(←長峰さんの出番がかかってるんで私必死(笑))。
長編なんで当初は複数の事件であったものが結びつき、そこから導きだされる真相までなかなか丁寧に伏線が張られていて読み応えがありましたが、今回は夏目(東池袋署)の他に検事の視点でも描かれていて(検事の目線で夏目を描く意図もある)、必要最小限の背景(置かれている立場や性格)以外この検事についての掘り下げがなされず、人物的にあまり魅力を感じなかったこともあって事件の真相とともに前作で感じたような「切なさ」はなかった。それこそが夏目シリーズの特徴だと思ってたんだけど、違うのかな・・・。