中山 七里『ヒートアップ』

ヒートアップ

ヒートアップ

外資系の製薬会社が造った生物を兵器に変える薬「ヒート」を巡り、麻取のエースと脱サラしヤクザの幹部(渉外担当)になった男が手を組む“ノンストップ・アクション・ミステリ”(帯より)です。
たまたま手にとった「贖罪の奏鳴曲」が面白かったので続けてこの作品も読んでみようと思ったのですが、うん、これも面白かった。確か贖罪の〜もそうだったと思うのですが途中で物語の様相が変わるんですよね。電車を乗り換えるみたいな感じで。それが今回は普通の電車から新幹線に乗り換えたぐらい違ってて笑ってしまった(笑)。
でもちゃんとそこまででそのための前フリはなされてる。だから荒唐無稽な展開ではあるんだけど話の流れとして強引な感じはない。でも物語当初を思うとあれがなんでこうなるの(笑)感は否定できない。話でっかくなりすぎやろと(笑)。
主人公のコンビポジションの二人が主人公に向ける「ほっとけないんだよ!」ってな感情はとてもいいと思います。つーか女っ気ほぼゼロなのが好ましい(笑)。