『モリのアサガオ』第5話

ツダカン迫の話は結局“迫自身の話”として描かれることはありませんでした。ちょっとガッカリ。でも面会室のガラスに接吻・・・というより吸い付く(笑)ツダカンはすごかったw。強烈な印象という意味では確実にこのドラマに爪痕残したわよね。あれ見せられる(見なくちゃならない)及川に初めて共感ってか同情の気持ちが生まれたもんw。自分が焼き殺した子供の親への言動も吐き気がするほど酷かったし。つーか「ワイフ」てw。でもその一方でその親が自分の死刑嘆願書を提出してくれたと聞き、それにこめられた意味であり想いを必死で考えているらしき姿はバリ素敵なのよね。ツダカンやっぱいい男でありいい俳優だよなーと改めて。


凶悪犯・迫を支点に前回は犯した罪から逃げた女の話、今回は事件から逃げた被害者遺族の話が描かれたわけですが、絡ませようがなかったのかなーとは思うもののゆうこさんと福田さんがお互いの立場で話をする場面が欲しかったかなと思った。二人並んで迫と面会したのは多分「家族に立ち会ってもらうことで」特例として面会が認められたってことなんだろうなと思ったんだけど、ゆうこさんが贖罪のために迫の妻という立場であり続けるというならばそれこそ迫に代わって福田さんに土下座して謝るべきだろうに、何他人行儀な顔してちゃっかり福田さんの隣に座ってんのかと。実際には福田さんの隣に座ってるけどあなたの立場はガラスのこっち側でしょう?と。ゆうこさんという人は最後まで理解できなかった。
福田家の話はこれこそ麻美が絡むべきだよなぁ。マスコミにとって被害者遺族は「遺族」という記号でしかないって言葉を麻美に聞かせたいと思ったもん。及川がいつものごとく無神経にズカズカ踏み込んで結果オーライでもいいけどさ(よくないけど慣れた・・・)、ゆうこさんにあれだけしつこく取材してたぐらいだから“ゆうこさんに間違われて刺されそうになった女の子を庇って自分の男が刺された。刺したのは迫に殺された少年の弟”などという絶好のネタに喰いつかないわけないよねぇ?。香椎さんの体調のことがあってあまり激しい芝居をさせられないんだろうなーと邪推したんだけど、及川挟んだ三角関係描写とかこのドラマには不要だろ・・・。


毎回ゲスト扱いなのかな?死刑囚役の方々の熱演には唸らされっぱなしなのですが、今回最もすばらしかったのは信也役の今井悠貴くんでした。あの何かが外れちゃったかのごとき絶叫とか凄いわほんと。でも野球の才能があるという割にはキャッチボールがぎこちなさすぎてちょっと可愛かったw。


渡瀬がすれ違い様及川に言った「ありがとう」って声音にズキュンとなりました。二人だけの秘密っぽい感じがして非常によろしかったです。でもそれを即座にぶち壊すのが及川という男なのよね・・・。即追いかけて意味を問うなんてなんという無粋っ!。


死刑囚と面会できるのは家族だけというのがちゃんとした規則ではないのは驚いた。被害者遺族は加害者のことを知りたくても知りようがない(知る術がない)とかってよく聞くから、許されるのはせいぜいが文通までかと思ってました。法律上はああいう形で会おうと思えば会えるのか。実際にはそれこそ責任が取れないからってんで許されることはないんだろうけど。