ランデヴーは危険がいっぱい―宇宙捕鯨船バッカス (ハルキ・ノベルス)
- 作者: 中島望
- 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
- 発売日: 2006/04
- メディア: 単行本
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前作はまぁいわゆる序章なんだなと無理やり好意的に受け取ったわけですよ。正直読んだことを若干後悔しましたけども、でもまぁ次はバッカスの皆さんが宇宙で海賊あたりと一大残虐バトルを繰り広げてくれると信じてたわけですよ。だって中島だもんねと。そんな思いを胸に読み終わった感想は
「・・・・・・・・・で?」
またもやそれしか出てこねー!!!
↓↓以下ネタバレあります↓↓
宇宙を泳ぐ巨大魚介類、人喰いアメーバ、幽霊船・・・・・・。宇宙を舞台に繰り広げられる、萌えるスペースファンタジー!と帯にあるのですが、エピソードすべてブツ切れ。巨大イカに襲われそうに→乗組員の操縦技で危機一髪回避→危なかった〜とか、悪い人の策略で人喰いアメーバに襲われそうに→どうやらTシャツに餌としての目印をつけられたらしい→Tシャツを脱いで悪い人の船へ投げる→アメーバはTシャツを追って悪い人のところへ→危なかった〜とか、航海中にSOS信号を受信→主人公とアンドロイドが偵察に→その船には実体のない人間達(幽霊)がいっぱい乗っている→記録によれば客船として航海中、引力圏に引き込まれ全滅したらしい→幽霊に囲まれて危機一髪→脱出→危なかった〜とかそんなのばかりなんだもん。一応1つのエピソードを越えるごとで主人公は成長してるのだろうけど、あまりにも上っ面なエピソードでしかないので、だからなんだっつーの!としか思えません。表紙の裏に「長編にできる話を、この一冊に詰め込んだ」と著者のことばがありますが、それなら長編にしろよ!もっとエピソード煮詰めろよ!と。なんかズレてんだよなぁ。宇宙にでっかい鯨やイカがいて、魚の形や昔の帆船などいろんな形の宇宙船が宇宙を航行してて、その中では人間とアンドロイドが協力しあっていて、恋も友情も生まれる・・・そういうのはそういう属性の人が書けばいいのであって、中島が書いても面白くないんだって。中島が書くならセクシーソルジャーアンドロイド(当然巨乳)と生身でありながらも凄まじい戦闘能力を持っている人間が二人で次から次へと現れる敵をぶち殺していくとかそういうのでいいじゃないか。闘いの描写こそが中島の味であり命だと思うんだけど。
まったくどうにもならないところで終了してますので完全に続編があるのでしょうが、なんかもうあからさまに結末が見える・・・・・・。次で終わりますよね?そうだと言ってください。そして早く「ハイブリッド・アーマー」の続きを書いてください。