
- 作者: 麻生幾
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2006/08
- メディア: 単行本
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この手の話が大の好物な私としては手に汗握りながら読みましたが、文春あたりに麻生幾の署名入りで寄稿された軍事方面のレポのようなものを期待して読んだ人は、なんかこれ違う…と思うことでしょう。帯文なんかから受ける印象だと、フィクションなんだけどある程度の事実に基づく硬派なものを想像してしまいそうですが、ノリ的には海猿みたいなもんですから。逆に、内容に興味はあるけど硬そうだなと躊躇してる人には普通にアクション小説として楽しめますよ、と言ってあげたい。任務の為に散る男達の生き様が読めます。実際に北朝鮮がミサイル撃ってきたとかそういう昨今の状況を思うと楽しんでる場合じゃないんだけどさ、この平和ボケが!なんだけどさ、そこはまぁそれはそれこれはこれということで。ちなみに私は特殊部隊賛成派です。
で、最初に書いたようにこういう表に出ずに日本を守る人々というか、情報戦とか特殊部隊とかそういうのが大好きな私は、チヨダだの市ヶ谷だの専守防衛だのアサルトライフルだのそういう単語を見ると(読むと聞くと)反射的にテンションが上がってしまうのですが、この人の書く物語はいわゆるキャラ萌えはできない分、各組織間の関係だったり秘匿部隊の姿だったり、そういう描写が真に迫っているので、どこまでが現実でどこからか虚構なのかとそれを想像するのがすごく楽しい。楽しいついでに、福井晴敏や五條瑛が描く世界と脳内リンクさせながら読むという、ものすごく申し訳ない読み方をしてしまいました。ごめんなさいなんだけど、でも面白かったですよ。