- 作者: 大石直紀
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/05
- メディア: 単行本
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第26回横溝正史ミステリ大賞テレビ東京賞受賞作。日本・香港・アルゼンチンを舞台とし、流れる年月も15年と一見壮大な物語のようですが、2時間ドラマと昼ドラを足して2で割ったようなストーリーでした。父と娘、二人の心が描かれているのですが、それがどうにも薄っぺらい。娘を愛しているにも関わらず逃げなければならなかった男の苦悩や、事故で失ったと思っていた記憶の中にある真実を知らされた娘の絶望の上辺しか感じられない。そうしなければならなかった理由も弱い。そもそも家族間で殺人しすぎ、そしてそれを軽く書きすぎ。テレ東賞受賞作なので、そのうちドラマ化されるのでしょうけど、良くも悪くも枠に収まるレベル、という感じです。