新堂 冬樹『アサシン』

アサシン  an Assassin

アサシン  an Assassin

あっちゃー。とうとうやってもうた。名付けて「新堂純愛小説シリーズ」最新刊です。なんつーの、これまでの2冊は動物仕込んだりなんかしちゃったりして全く結果でてないものの、それなりに努力の跡が見えたもんですけど、これはダメだよ。自分の土俵で書いちゃいかんだろ。新堂、お前オタなめんな(とうとうオタ宣言!)。幼くして両親を殺され、暗殺者となるべく育てられた少年が成長し、今では凄腕の殺し屋になりました。何かに興味を持つこともなく日々トレーニングに明け暮れ、毎日400グラムのステーキ2枚を何の味付けもせず10分でたいらげます。獣。当然童貞。人生で接した女は二人だけ。そんな28歳が、暗殺のターゲットが被ったというキッカケで、こともあろうにハーフの女子高生と知り合いになりました。とたんに色気づく28歳。何をトチ狂ったか女子高生を自分ちに連れ込みました。女子高生の手練手管に我を失います。変わりつつある自分に戸惑う童貞。ただそこで一つだけ問題がありました。女子高生が刺したのはヤクザの親分だったのですー。そして二人はパリへ逃避行しようとしますが、そこには哀くも切ない結末が待っていたのです。
なんじゃそりゃーと思うでしょ。まず28歳と女子高生ってのが中途半端。道ならぬ恋って感じがしない。オヤジか幼女でしょやっぱ。両方それだとまんまレオンなんでどっちかかたっぽ。しかも女子高生全然描けてないし。どう読んでも生身の若い女に接したことない素人ならではとしか思えん。全然かわいくないんだもん。見てない人には全く分からないだろうけど、「仮面ライダー剣」で主人公の仮面ライダーに「誰もあたしを守ってくれないっ」だの「ヒーローなんていない」だのほざいてた女そのもの。主人公が熱いかクール気取ってるかの違いだけ。女子高生の方も「あたし身持ち固いよ」とか言って牽制しときながら速攻で「あなたを永遠に愛します」とか言っちゃってんの。なんじゃそりゃ。ほほ染めてんじゃねーよ。しかも、そのやりとりがなんと花言葉なの。今時花言葉て!!!ギャーハズカシー。お花屋さんで花買って「その花の花言葉は○○ですよ」とか言われたことあります?ありえねー。あとその男の名前が「花城涼」。「涼」で殺し屋スナイパー。・・・・・・。この本のターゲットはどこですか?オバサン?それともあたしを守って系の乙女?売れてんのんか?これは。しかも帯コメントが平山あやってのが安っぽい媚を感じるわ。昔の作品(カリスマ)の設定使ってるし、あーこれは許さんよ。