『DD-BOYS』

勉強がてら毎週見てます。オトコマエに対する飽くなき探究心。まぁちっとも自慢できることではございませんが。番組の最初と最後にドラマパートがあって、毎回ドラマの流れでお題というかメンバーの誰かに「じゃぁ俺が○○○をやってやるよ!」と言わせて、その○○○の行為を実際にそのメンバーがやるというがむしゃらドキュメント番組です。
2回目あたりかなぁ・・・箱根駅伝の片道を一人で走り抜くという、ちょ、おまえ俳優ちゃうのんか!?という企画の時から見てますが、この番組の意図がどうもよく分からない。それぞれの顔を売るための個性を生かしたアピール手段があのがむしゃら体験なのだろうけど、ドラマパートの演技が演技と呼べるような代物ではなく、せっかく顔を売ってもその後が続かないんじゃないかと心配になる。なんつって、D-BOYSの子たちは真剣にやってるんで面白いというよりも軽く感動できちゃったりするんだけど。
で、今回の主役がビジュアルだけならそこいらのジャニーズ(元jrですけど)以上な中村優一くんでございました。「僕のダンスで友達100人作っちゃおう!」というお題で、深夜踊りの練習をしてるダンサーの輪の中に会話をせずにダンスだけで入り、ハイタッチをするというルール。ハイタッチ×100回が目標。極度の人見知りだという子にそんなことをやらせるなんてこの番組はなんて鬼なんだ!もしやナベプロは獅子は谷底へ我が子を落とす(でしたっけ?)的な教育方針なのか!?
寝る前にアイスを食べないと眠れないだとか、妹と香水を共有してるだとか、かなり乙女系な男の子というイメージを持っているのですが、そんなちゃんなかの踊りはなかなかのストリート系でちょっとびっくりした。どこへ行っても同じ動き(踊り)しかしないところが微笑ましい。ある程度踊って同じ空気を感じてから「イェーイ!」てハイタッチするのではなく、チョコっと踊って一秒でも早く「イェーイ!」をしてそこから逃げたい!みたいなオドオド感が可愛かった。最初はなかなか入っていくことができず(そりゃダンスがめっさ上手いってんならまだしも、突然乱入してきてチョロっと踊って「イェーイ!」言われてもなんだコイツ?て思うわな)、見届け人として同行していた和田正人兄さんに“お願いだから一度やってみて、この(入って行きづらい)気持ちを分かって”と訴えるちゃんなか。和田兄さんはダンスなんか出来ないといいつつも割とあっさりハイタッチ(笑)そして「みたか26歳の根性!」ですよ。兄さんオトコマエ!箱根片道完走は伊達じゃねーなと。そんな兄さんの後押しもあって、段々と輪に入れるようになっていくちゃんなか。最後には共に踊り、将来のことまで語り合うことができたらしく、結果的には100人に届かなかったんだけど、ロケ終了時の笑顔は晴れ晴れとしてました。内気なちゃんなかにはさぞかしいい経験になったことだろう・・・・・・って感動すんな俺。
今回は引っ込み思案なちゃんなかに度胸をつけさせるという裏の目的みたいなものが見えましたが、先週は大食い大会ですからね。しかもその日に出演してた全員で。やっぱこの番組よく分かんない。

ていうかドラゴンこと柳くんカワユス!なんか新入りの感じ悪いお金持ち坊ちゃんみたいな子に突然ゼラニウム?の鉢植えを渡し、「友情がなんちゃら」って花言葉を教えてあげて、またスーッと自主トレに戻るドラゴンデラカワユス!!!

道尾 秀介『骸の爪』

骸の爪

骸の爪

ホラー作家の道尾は、従兄弟の結婚式の帰りに小説の取材のため滋賀県にある仏所「瑞祥房」を訪ねた。その夜、口を大きく開けて笑う千手観音と頭から血を流す仏像を目撃した道尾は、霊現象探求所を営む友人の真備に相談する。連続して起こる仏師の失踪。20年前の時を越え、彷徨い続ける怨念に真備が挑む。


第5回ホラーサスペンス対象特別賞受賞作「背の眼」に続く第2弾。京極夏彦の影響を感じまくった前作と比べると、明らかに薀蓄部分がスリムになった気がしますが、でもやっぱりまだまだ京極風。笑う仏像やら血を流す仏像やら雰囲気はいいですが、


以下ネタバレ↓↓

窯と鎌(かまとかま)、隆三と立像(りゅうぞうとりゅうぞう)などいくつもの言葉の聞き間違えが物語、謎解き双方のポイントになってまして、聞き間違いって・・・と何度もガッカリ。特に「立像」を「りゅうぞう」とは普通読まないと思う。そのことに関する伏線も張ってあるし、実際そこに引っ掛りを覚えたことも確かなので、フェアじゃないとまでは言わないけれど、なんかズルイなーという気がしてしまった。血液型に関する記述もお粗末。さも決定的な事柄のように描いておいて、犯人が嘘ついてましたて。

↑↑ここまで。

ホラーだとしても本格だとしても、完成度は断然前作の方が上です。レギュラーの3人はその関係も含めて良い感じだと思うので、小手先でごまかすようなことして欲しくないなと思いました。