『笑うマトリョーシカ』第6話

鈴木俊哉を切り捨てる清家は良かったわー。
鈴木に一切口を挟ませず一方的に思い出を語る清家一郎の熱い口調と裏腹な、ガラス玉のような目は見事。この役櫻井翔の役者仕事で3本の指に入るんじゃないか?。

清家のハヌッセンは誰か?を追い求めていたら清家親子の「目的」が見えてきて、そんな人間を日本のトップに立たせるわけにはいかないと記者魂が燃え滾るのはまあわかるんだけど、道上の取材というかここまでの道程が食い散らかしてる感じに見えるのはどうなんだろうな。
三好美和子改め真中亜里沙から清家浩子にハヌッセン容疑が移ったとして、亜里沙の母親とああいうやりとりがあったのに亜里沙のことなどもはや眼中にないっぽいのが言葉選ばずに言うけどハイエナっぽくて。

ていうかそもそもの発端は「父親が殺された(かもしれない)」ことなのに、父親の死を『浩子が犯したかもしれない一連の殺人のうちの一つ』としか見ていないところが記者としては優秀なのかもしれないけど人としてヤバイだろとしか思えん。
つーか子供の話とかどこ行った?。そもそも子供の話(道上のプライベート)なんぞに興味はないんだけどさ、要素として元夫と子供との関係を入れたからにはそこもちゃんと描写しろよとは思う。

まあそんな道上(の人間性)だからこそ清家が「ずっと見てるし見ててくれ」と言ってるってことなんだろうけど。

で、清家に捨てられ麻聖にポジションを取って代わられ泣きながらパンをもぐもぐ食った鈴木は道上と組むことになるとして、鈴木のスタンスが問題だよな。
鈴木が清家一郎を政治家にしようとしたのは「父の復讐」のためで、つまりBG株事件だよね。
そして道上たちは清家親子の目的=在留外国人の地位と権利を守ろうとしていることを問題視してるわけで、BG株事件の新事実を報じることで清家の後ろ盾を失くそうとしてるってことでいいのかな?。
ということは「BG株事件」において鈴木と道上たちの目指すところは一致してるってことになるだろうけど、それにより清家一郎という政治家に傷がつくことを鈴木は良しとするのか?と。

で、わたしはずっと山中さんが消されてしまうのではないかと心配(と期待)をしてたんだけど、鈴木夫婦も仲間になるなら道上への脅しと取材力を削ぐ目的で山中さんを消す意味がなくなるわけで、そのセンはなくなった・・・かな。