第40回横溝正史ミステリ&ホラー大賞読者賞を受賞した作家さんで、私は多分初めましてになりますが、ちょっと待って?横溝賞っていつからホラー大賞がくっついたの!?
・・・と慌てて確認したら2019年に日本ホラー大賞と一緒になったらしいです。全然知らなかった・・・。
しがない私立探偵をやってる主人公が目を覚ますと男女二人の声が聞こえ、よく見ると自分の死体が転がっていたところから始まり、その男女は天使と悪魔で、主人公が死んでしまったのはちょっとした手違いなので生き返らせる代わりに自分たちの仕事の「代行」をしないかと持ち掛けられ、死んだ人間を天国と地獄どちらに送るか選別をすることになるという物語です。
誰かが死ぬとその場に呼び出され、少し前の時間に戻って死の理由や死んだ人間の人となりを調べ、それを基に判断する話が続くんですが、そもそもの話である主人公が「手違いで死んだ」理由についてはなかなか触れられないんですよね。そして触れたかと思ったら明らかに不可解な状況になる。だからどういうことなんだろうという興味で読み進めたわけなんですが、
以下内容に触れてます↓↓↓↓↓
実は主人公は死んでませんでした!でズコーww。
なんかいい話っぽくなってるけど、家庭が壊れるほど心身ともに辛い役目を降りたいから自分の代役として後輩を差し出す先輩って普通にクソじゃん。
なんやかんやあってその先輩は殺されるんだけど、それは他人に苦しみを投げたことの報いという側面もあるんじゃないの?と思う私は冷血ですかね?。
先輩の話だけでなく、主人公が「選別」する死者の話もどれも“いい話風”で終わってるけど善と悪で言えば「善」側の人間が死んでるわけで、天使と悪魔だと思ってたらダブル悪魔でした!というオチでもあるんでいい話っぽいけど何気に胸糞という感じのシリーズになるかもしれないので、それを期待して次作も読みたい。