方丈 貴恵『孤島の来訪者』


前作の「時空旅行者の砂時計」で『特殊設定』を担っていたマイスター・ホラは今回本編には登場せず、この作品で描かれる出来事・事件が過去に起きたことを知っている、という云わば神の視点的立ち位置で、「時空旅行ができる」という特殊設定のシリーズだという思いこみを9ページ目で覆されたことが最大の驚きでありました。


↓↓以下内容に触れてます↓↓







タイムトラベルができるぐらいだから作中世界において数十年に一度「時空の狭間から地球外生命体がやってくる」という設定もまあアリなのかな、とは思うんだけど、その地球外生命体が「金属の球体」で、でも「地球上の生物の血を吸い肉を喰らうことでその生物に擬態ができる」ってのはトンデモ設定すぎるだろw。
金属の球体が形を変えアイスピックのように先端を尖らせ生物の心臓を貫いて殺すのはいいとしても毒を注入して仮死状態にできる(死体を使って擬態はできないから一旦仮死状態にして死んだと思わせ、あとから吸血して擬態する)とかご都合設定すぎてw。
ここまでの『特殊設定』が許されるならまさに『なんでもアリ』になっちゃうけど、でもそれによりもはや書き尽くされた「孤島モノ」に新しい切り口ができるというならば受け入れるのが幸せってなもんですよね。トンデモ設定どんとこい!!w。