『罠の戦争』第4話

今回は復讐ではなく犬飼の後援会長で党の県連にも影響力のある六平さん演じる鰐淵のハートをゲットだぜ!する話だもんで、立場が秘書から代議士に変わる狭間の箸休め回的なものだろうと思ってたら、最後に「ああ・・・そういうこと・・・・・・」なヤツをぶっこんできますかー。

「権力にモノを言わせて息子のことを揉み消そうとする(弱いものを踏みつけようとする)相手と戦いたいならばお前自身も力を持て」と鷹野に言われ、鶴巻幹事長の後押しもあって犬飼の後釜に座るべく決意するのは結構だけど、議員になる動機が1000%「私的事情」、つまり「私欲」であることが気になってはいたんですよ。
政治家なんて全員(と言い切ってしまおう)つまるところは「(私)欲」のためにやってるんであって国のため国民のために働いている人間などいないのでしょうが、それでも表向き、建前としては国だったり地元民のためとなる政策・理念を掲げて出馬するわけですよね?。
でも鷲津にそういうものは皆無じゃん?。長年犬飼の秘書として働いてきたんだから知識としてはそれなりに持っているとしても「自分だったらこれこれこうするのに」とかそういうことを考えたことはなかっただろうと思うの。あくまでも秘書として犬飼を支えることが自分の役割であって、その枠組みの中でできることをすること以外考えてこなかったのが鷲津という人間だとわたしは解釈していて、繰り返すけど議員になるのは「息子の敵に復讐するための力を得たいから」以外の理由などないだろうと。
しかも鷲津は「息子のため」という大義があると思っているわけで、云わばそれを「正義」としてるわけで、そういう人間がそれを隠して政治家になる、なろうとするのはどうなんだろう?と思うところはあるわけです。

ってところで「蛯沢兄の陳情を無視したのは鷲津」という「真実」を見せるかと、秘書から代議士へのジョブチェンジだと思ったら復讐する者から復讐される者になるのか!?と、担当者欄に鷲津の名があった瞬間「カァーーーーーッ!」となんだかわからん声を上げてしまった。

これどうなんだろうな?現時点での蛯沢は兄を見殺しにしたのは犬飼当人だと思ってるってことでいいと思うんだけど(さすがに真の「ターゲット」は鷲津であることをここまで隠してるってことはないと思いたい。蛯沢がそこまで狡猾な人間だとは思いたくない)(でも植物オタク(完全文系のもやしっ子)だと思ってたのに顔色1つ変えずに俊介の腕を捻り上げてたわよね・・・)、鷲津はどうなんだろう?。
「一度会った相手のことは忘れない」鷲津だけど、蛯沢が語った「大臣に卵を投げつけようとしていた理由」と自分が陳情を受け流した「地元民」が「蛯沢」であったことはさすがに結びつけることはできないってところかな?。というかズバリ「忘れてる」ってところか?。
蛯沢兄の話を聞いてる時の様子はかなり忙しそうではあったし、同じような陳情を日常茶飯事的に聞かされてたんだろうから忘れててもおかしくないと思うけど、だとしたら自分の立場は「弱いもの」であると思っていたのに実は「弱いものを踏みつける側」に立っていたことを理解した時、鷲津はどうする、どうなるのだろうか。

一方でここまでの作劇の癖からして忘れてるように見せておいて、実はバリバリ覚えてました!何かの折に使えるかもしれないからと蛯沢の「復讐心」をも利用すべく目の届くところに置いておいたんですよってなことも充分あり得ると思うし。

とその前に「善処すると言ってくれたのになにもしてくれなかった犬飼先生」のことを恨んでいたのに実は犬飼先生のところまで兄貴の話が伝わってなかった(犬飼先生はなにも知らなかった)と、「善処するとだけ言って犬飼先生に伝えず兄貴の話を聞き流したのは鷲津さん」だと知った蛯沢がどうするか、だよね。

蛯沢は思うところはあれど犬飼に尽くすと決めた鷲津と同じく憎いと思う気持ちはあるけど鷲津さんを支えたいと言って犬飼にとっての鷲津のような存在になり、息子の事件の真相を突き止め「犯人」と犬飼大臣を通じて自分を黙らせようとした人間に復讐を果たした鷲津のところに妻から「泰生の意識が戻った」と連絡が入り、病院に駆けつけるべくタクシーを止めようとして手を挙げた鷲津の背中に刃物がグサリと突き刺さり、振り向いた鷲津が見たのは刃物を握った蛯沢の姿であった・・・的なありがちラストを期待しちゃうわ(そこで杉野くんがどんな顔をするのか見てみたいから)。