『ブラッシュアップライフ』

バカリズム脚本は面白いか面白くないかと言われたら面白いとは思うんだけど好きか嫌いかと言えばそんなに好きじゃないかなー・・・という感じなんだけど、出演者には問答無用で惹かれます!!
ってんでワクワクで初回を見ました。

安藤サクラ木南晴夏夏帆の仲良し三人組の会話はいかにもバカリズムなんだけど好き。
そこに染谷将太の福ちゃんみたいに毎回のゲストが絡みつつ、この三人が食って飲んで遊んでしながらダラダラ喋ってるだけのドラマでもいいぐらい好きだわと初回で既に思えちゃったぐらい好き。
だから「人生2周目」設定なんかじゃないほうがいいかなーとは思う。
でも子役ちゃんの好演もあって「人生2周目」も面白い。
知能・知識は大人のソレなんだけど体力やらなにやらは子供のソレであることによる苦労とか、初回で言えば“電話ボックス”と“ポケベル”という時代性アイテムを使うところとか、人間に生まれ変わるために積む「徳」の内容は面白いのよ。
問題は両者の面白さが繋がらないことなんだよな。わたしのなかで。
元の人生での妹との会話のなかで得た電話ボックスの場所や父親のへそくりといった情報が2周目の人生で活きるという意味で繋がってはいるけど、それは仕込みってだけで、初回はなるほどと思えても2回目以降はそういう目で見ちゃうからよっぽどうまい仕掛けでもなければ「ふーん」ぐらいにしか思わないだろう。

と思ってたら、次回もう成人式、つまり主人公は「成人」しちゃうみたいでビックリ。1~2話で少なくとも2周目の人生20年経ちましたって、どんな構成なのコレ?。

なぜ主人公が2周目の人生を送っているのかといえば「オオアリクイに生まれ変わりたくない、人間として生まれ変わりたいから」で、そのために元の人生をやり直しながら必要な「徳を積む」という理由らしいけど、でも成人式では元の人生と同じように仲良し三人組でつるんでて、さほど人生が変わったようには見えない。予告を見る限りでは。
でも別にこの主人公は元々の人生に不満があったわけじゃないから人生を「やり直す」つもりじゃないわけで、自分の人生をより良くするのではなく人間として生まれ変わるために徳を積まなければならないという自分の目的(利益)のために不倫に発展するのを阻止することで友達の家庭が崩壊するのを防ぎ先生が職を失うことも回避する、つまり他人の人生を良くする・・・とは限らないから変えている(と表現するのがいいのではないかと思う)ことになっているという、そういうドラマなのか?と今の時点では思うんだけど、(違う世界線ではなく同じ世界線上での2周目なんだとしたら他人の人生変えちゃっていいのか?という問題はそれとして)であれば2話で一気に「20年」を経過させちゃうのはいくらなんでも勿体無さ過ぎるってか、元の人生でこれだけ“学生時代の友達の話”をしてるわけだからその学生時代をやり直さなくてどうすんの?って話だろ。
公式の予告を見るに2話は大嫌いだったという教師“ミタコング”の話に“福ちゃん”がミュージシャンになることを止める話をやるっぽいからまさに“学生時代のやり直し”なわけだけど、それやっちゃったらもう元の人生での「前フリ」を使い切っちゃわないか?。もう一度言うけどどんな構成なんだこのドラマ。

ってところで元の人生でパイロットになったって人だっけ?なんでもできて美人なのに性格がいいという同級生に対して「人生何周目なんだよ」的なツッコミ入れてたことが気になるよなー。この設定ならその子がほんとに何周目かの人生を送ってるってこともありえるだろう。案内人のバカリズムが徳を積むために人生をやり直せるのは「1度限り」だとは言わなかったからね。
他人の人生変えちゃっていいのか問題はそれとしてと書いたけど、つまりそこで友達の家庭が不倫で崩壊するのを止めることや、福ちゃんがミュージシャンになることを止めることが果たして「徳」と言えるのか?という疑問というか引っかかりの「答え」がモノを言うことになるのかな。
主人公は徳を積んでるつもりであれこれやったけど、オオアリクイよりももっと悲惨な来世を提示されてしまうとかね。

元の人生で死ぬ33歳まであと13年。成人式の先は元の人生と2周目ではまったく違う仕事に就くようなので、まずはここから出てくるのであろう元の人生との「違い」がどんな感じに描かれるのか楽しみではある。人生をやり直すことができたならばあのマヌケな交通事故死を回避しようとしそうなもんだけど、2周目でも33歳のあの日あの時「死ぬ」ことは回避できないのかな。
ていうか松坂桃李がたのしみー!。