ことあるごとに書いてますが、わたし恋愛ドラマに興味ないんですよね。なのでこの作品も「まっすぐ」見てはいない。
そういうわたしがこのスカした恋愛模様をぐちゃぐちゃにしてくれることを期待していた奈々がついにぐぐぐっと掘り下げられる回がやってきたわけなんですが、なんかちょっと・・・・・・なんかごめんまじでもうしわけないというきもち。
1話まるっとかけてそれをじっくり描きはしたけど、印象としてはあっさりというかするっとというか、そんな感じで紬と別れた湊斗に対し、奈々は感情剥き出しで引っ掻き回してくれるのではないかと期待してたんですよね。これまでの言動を見る限り大人しく身を引くようなタイプではないだろうと、わたしにはそう見えていたので。
だから湊斗と別れた紬と二人で会う時間が増えるからには奈々とちゃんと向き合わねばならないと呼び出した想に「あの子は想くんのことが可哀想だから優しくしてくれるだけ」「耳が聴こえるあの子に想くんの気持ちはわからない」と強い口調で詰め寄り、「奈々はよくそういうことを言うよね。ろう者だから聴者とは分かり合えないって。だったらろう者でも聴者でもない俺とも分かり合えないね」と言われてしまって「そうだね、誰も分かり合えないね」と返したのにはいよいよ闇の扉が開くわあ!と前のめりになったんですよ。
そしたら「想が教えてくれたあの子が通ってる手話教室」の情報を見てるじゃないですか。いよいよ紬と対決するのね!殴り込みに行くのね!とワクワクしたんですよ。
自分の飲み物も「注文してくれる」紬に、手話上手だねと、想からも手話を教えてもらってるのかと聞く奈々。
まだ下手くそだから時々間違ってるよって教えてもらってると答える紬。
「想くんに手話を教えたのは私。だから好きな人にあげたプレゼントをラッピングし直して使いまわしされた気分」
喧嘩売ったーーーーーーーーーーーー!!!
「想くんってどんな声してるの?聞いたことあるでしょ?どんな声してるの?」
「たまに夢に見る。好きなひとと電話したり手を繋いで話をしたりする夢を。憧れるけど、たとえ恋が実ってもその夢は叶わない。まあ恋も叶いそうにないんだけどね」
そう言って涙ぐみ店を飛び出す奈々に、一方的に煽って言うだけ言ってめちゃめちゃ傷ついたみたいな顔して相手を放置とかヤルな!性格悪くて最高よ!と、6話まで見ていちばんテンション上がったんだけど、そのあと奈々がショーケースにディスプレイされていた青いハンドバッグを持ってるもんだから「ん?ヤケ買いしちゃったのか?」と思いかけ、直後にそれが奈々がたまに見る『夢』だと解り、青いハンドバッグが何を意味するのか、奈々がどんな思いでディスプレイされたバッグを見ていたのかも瞬時に理解ができてしまい、想がかけてきた電話を耳にあてたところで心底申し訳ない・・・・・・・・・と、ものすごい罪悪感にかられてしまった。
ていうかさあ、このタイミングで電話かけてくるかね?。どんだけナチュラル罪作り男なんだよ。
ていうか手話が下手くそでも「奈々にだけ伝わればいいから(下手くそでもかまわない)」などと言っておきながら、別の女に手話を教えてんじゃないわよおおおおお!!。
こんな出会いでこんな時間を重ねてきたというのに(友達作ったほうがいいと思ってと断りもなく想にとっては初対面の「私の友達」を複数人呼んじゃう奈々と、それに対して「いや俺まだ聞こえるし」と言っちゃう想という、無神経の応酬シーンが結構すごかった。心臓がキリキリしたわ・・・)湊斗の分析だと「好きでも嫌いでもない人」でしかないだなんて、これだから顔の良い男ってやつは・・・。
紬も想も、一番苦しいときに「視界に入ってきてくれた」ひとを手放すことになるのかな。
泣きながらスマホを耳に当てる奈々を見た瞬間、想の気持ちが揺れたように見えたんで、このまますんなり奈々との関係を「終わり」にはできないんじゃないかと思うけど、でもそうすると想がいよいよ「顔は良いけどクズ」になってしまう・・・。
そして「同じ立場」の奈々にここまでのドラマがあるとなると、湊斗の「なにもなさ」がより際立ってしまうという・・・(でも紬と別れたダメージよりも想とまた「二人で会える友達」に戻れた喜びのほうが大きそうなところはイイ)。