『エルピス―希望、あるいは災い―』第2話

長澤まさみが演じる浅川恵那の生々しさがすごい。
公式のTwitter?で2話はリアタイか録画視聴してほしいと書かれてるってなことを目にして、権利関係で本放送1回限りの演出があるのだろうという予想はしてましたが、それがああいうもので、ああいう流れでのことで、これ自体は(今の時代、世情では)イデオロギー色が強いと感じる人もいるだろうから良し悪しの判断が難しいところではあるけど、でもここに『現実』があるからこそ浅川が「呑み込み続けたもの」がなんであったのか、それが実感を伴って解った瞬間浅川恵那という人物が血肉を備えた人間としてそこに「居る」感覚を得た。
もう気持ちとしては完全に浅川に視点を添わせて見る感じになっちゃってるんだけど、果たしてこれが吉と出るか凶とでるか。
(ぜんぜん関係ない話なんだけど、わたしこのところずっと髪をカットしてもらうときに「長澤まさみにして」と言い続け、そのたびに「まさみじゃねーし!w」と鼻で笑われながら拒否されることを繰り返していることをここで告白しますw)

三浦透子演じるチェリーの「証言」は「真実」として浅川と岸本は行動してるけど、本編終了時点まではそこは疑わなくていいかなと思えていたのにEDでわからなくなってしまった。
ED映像で浅川がイチゴのケーキを作っている「理由」が今回のチェリーの話で理解できたのはいいんだけど、でも初回ではケーキを食べたチェリーだけど2話ではケーキを持って眺めていると「変化」しているので、このEDはなにか(次回の内容?)を示唆していると考えていいとして、その変化のあとに『画面』をじっと眺める目と後ろ姿のカットが続くのがなんだか不穏に思えてきたんだけど。果たしてチェリーを「信じて」いいのだろうか。
そのために松本死刑囚の当日の行動をトレースし、ケーキがぐちゃぐちゃになってしまうことと10分でカレーは作れないことを確認したんだろうけど、このEDでチェリーに対する疑惑が芽生えてしまった。

それから斎藤を自宅に招き入れて“あんな話”をしたあと、部屋を出た斎藤に「忘れ物」と呼びかけた浅川の声は「訓練された声」だったよね。
そしてそのあと斎藤の胸にもたれかかるといういかにも「撮ってください」と言わんばかりの行動をとったことから、これは浅川の“仕掛け”だと予想するけど(忘れ物をしたのは偶発的だと思うんで、忘れ物してなかったらこうはならなかったか?と思いかけたけど、その場合はただ名前を呼んで一瞬引き留めて同じことをすればいいだけかなと)、だとしたら斎藤を使ってなにをしようとしているのか。


で、その「訓練された発声」を(さらりとやってのける長澤まさみ!!)聞かせた岸本とは「カレーが食べられる」という浅川に、初回視聴後はゴードンの軽さに引っかかりを覚えたけどこれゴードンの軽さ、言い換えるとアホさがないとキツイわと、岸本が浅川に向ける「目力」は絶対に必要だわと思わされたのに、岸本はおそらく虐め殺した側の人間・・・なんだよね・・・。どんな流れでそれが明るみに出ることになるのだろうか。

とにかく先が楽しみで楽しみで楽しみなんだけど、「ぐちゃぐちゃになったケーキを食べる岸本」のカットがなにを意味しているのかはそれとして、イチゴを食べるゴードンはエロかった。さすがまっけんの弟。