『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』ドン34話「なつみミーツミー」

タロウとソノイの「一緒におでんを食べよう」という尊い約束がこんな形で実現されてしまうとは・・・・・・。
タロウ汁で染まってたソノイの赤目がカラシを食べたことにより(舐めて泣いたことにより)元の綺麗な青目に戻ったわけですから「無意味」だとは言いませんが、おでんじゃなくて「カラシ」のせいであるわけで、まあ約束の無駄遣いだよね・・・・・・。ソノイが元に戻ったってんで抱き合ってよろこぶソノニとソノザめちゃキャワだったけどさ。

ていうかこちとらがこれほどまでに楽しみにしていた「タロウとソノイのおでん」を修羅場回でやるんじゃないよ!!!。

ていうかなんだよこのガチ修羅場・・・・・・。

まさか「などと申しており」が夏美が意識を取り戻すためのトリガーだとは思わなかったし(あれだけなんども「などと申しており」ってやりとりを交わしてたわけだからおかしくはないどころか「これしかないでしょ!」ではあるんだけど、わたしのなかにそのセンはなかった)、「ひしと抱き合う翼と夏美の姿を見る雉野の図」からの「田辺の部屋に夏美を連れ込んで「夏美っ!」と抱きつく翼」がマジのヤツすぎだし、翌日爽やかに朝を迎えた雉野に「ん?どういうこと?」となった直後に『犬塚翼を警察に売る雉野』とか、甥っ子が戦隊を卒業してしまったことを寂しく思ってたけど今回ばかりは卒業していて良かったと思った。心の底から。こんなん子供にどう説明しろと?。

犬塚翼にしてみればなんでそんなことになってたのかわからずとも「同情するし気の毒だとは思うけど、みほ(という人間)は元から存在していない」と言うしかないんだろうし、夏美として戻って来たなら雉野から奪うことになっても夏美を抱きしめる以外の選択肢はない。
獣人リストに「雉野みほ」の名があったことを『知ってる』から冷静に考えれば犬塚さんの言ってることに一理あると理解できそうなものだけど、でもこれまでさんざんみほちゃんのことになるとおかしくなる雉野の人間性を描いてきたからみほちゃんを取り戻すために犬塚さんを売るという雉野の行動が善悪抜きで納得できてしまう。

ここいらへんの「どっちの気持ちも理解できる」のは作りとして上手いけど、辛いよなー。
雉野の家にお邪魔して、自分が教えたメニューが出てきたから「夏美だ」と確信しつつもその場では「などと申しており」で留め、「などと申しており」で戻った夏美が『自ら』翼のあとを追いかけた、とすることで犬塚は“悪くない”感が増すし、強引に奪われたわけではないからこそ雉野の“狂気”がより一層強まる。


そしてここではるかの叔母さんが刑事であるという設定が活きてくるとはねえ。
ちょっと前にアノーニによって誘拐された経験をしてるわけで、犬塚翼の話を鬼頭ゆり子刑事ならば全部が全部でなくとも信じてくれるかもしれない、少なくとも聞く耳は持ってくれるだろうし、ちゃんと段階を踏んでるんだよね。この話運びはマジですごい。