『石子と羽男-そんなコトで訴えます?-』最終話

大庭が放火殺人で逮捕されるという展開には(大庭が逮捕された理由、巻き込まれ方があまりにも阿呆でしかないもんで)鼻白むところがあったりしたわけなんですが(放火殺人の「真相」は自分と特定されるライターで火をつけるだけでなくそれを現場に残す犯人を筆頭にやっぱりお粗末な内容だったけど)、最後はしっかり「そんなコトで訴えます?」でオチがついて大満足!!!!!。

YouTube的なメディアを使ってるシーンがあったし、現在の地位、認知度を築くに際してそれが大きな力となったのであろうと想像できるわけで、その“民意”という武器にも牙にもなるものでもって御子神を捕えるとは、そのために1か月もの間ポイ捨てされた吸い殻を拾い集めるという地道というか地味というか、そこに町弁の意地と矜持を見たし、現代の問題を切り取り描いてきたこのドラマらしい、実に見事な着地でありました。

この程度で社会から抹殺されるのが現代(と書いて今と読む)なんだよね、良くも悪くもさ。そしてその“この程度”が“タバコ”の“ポイ捨て”というダブルでやらない人は絶対にやらない行為であるってところがなんとも絶妙。


あと1話でどうにかできんのかよ?としか思えなかった羽男と父親の話も“一応の”決着はついたし、なにより出願してくれてたという綿郎さんのアシストを経由しての石子のトラウマに「傘をさしかける」羽男が最高すぎた。トラウマを前にしてモノクロだった石子の世界が羽男が傘をさしかけた瞬間色が戻ったとなると、この傘の色にも意味を想像しちゃうしね。



石子が司法試験に合格し、晴れて弁護士になったならば羽男の口を借りて活動をする必要もなくなるわけで、そうなったときに石子と羽男の役割分担というかパワーバランスがどんな変化を見せるのか非常に興味があるんで、年末一挙放送からの年明けSPまってます!!!。