『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』ドン4話「おにぎりのおに」

初回から察せられてはいましたが、やっぱ狂ってんなこれ。ゼンカイジャーは「あたまがおかしかった」けどドンブラザーズは「狂ってる」。
戦隊は全員揃って「主役」とはいえやはりレッドが「中心」であるわけで、桃太郎をモチーフとする今作であればなおさらその度合いは強くなるわけなんですが、4話にして描かれた「レッドの過去」なにこれ・・・・・・。
相手のためを思ってやったことが相手にとっては迷惑だったってことはどちら側の立場にせよ誰だって1度ぐらいは経験してることだけど、それが子供相手に「出ていけー!」とデモ騒動に発展し、それを自分に対する訴え・悪意だと理解できずに居座ってたら街から人が消えました(相手側が逃げました)って、そんな話ある?。そんな過去持ちレッドとか厭なんですけど。
ていうかこういうのって普通はタロウを排除しようとした者たちにも非があると描くと思うんだけど、『人んちに上がり込んでプラモ勝手に完成させちゃう』という行動ひとつでタロウがどれだけ『やりすぎた』のかが解るのがすごいわ。

なんでも人並み以上どころか非常に優れているレベルでできてしまう+嘘がつけない=優秀すぎるがゆえに他人の気持ちがわからない
のかと思いきや、今回のおにぎり鬼と自分の「違い」はおにぎりを握られる側と握る側という立場の違いにあると、自分は大切な人のためにおにぎりを握り続けてきたから100点満点のおにぎりが握れるのだと言うわけですよね。それはつまりそこに「相手を思う気持ち」があるからってことだよね?。
陣さんの話だと街から人が消えたことで「自分が嫌われてる」ことに(初めて)気づいたらしいし、おにぎり屋の従業員たちが自分の悪口を言っているのを聞いてしまったときも表情が曇ったように見えたんで、感情というものに対して無理解というわけではないと思うのよね。それでも嘘はつけないってんで「こういう言動」は変えない、もしかしたら「変えられない」のだと。
そこは“ブレなさ”ってことでひとまず理解するにしても、そういう人間が「他人を縁を結ぶ」ことに拘る、もはや縁オバケに成長してるってところに狂気を感じる。陣さんどんな育て方したんだよ・・・(桃井タロウの過去話を聞かされるはるかが「はぁ?このオッサンなんの話してんだよ?」ってな顔してたから、陣さんも“どうかしてる”という認識でいいとは思うw)。

そんなタロウの言動(を独自解釈すること)によって早速つよしが成長を見せたし、タロウとつよしそれぞれの接し方が結果的に飴と鞭のような形になって従業員に「感謝の気持ち」を実体験として理解させることに繫がったし(井上敏樹脚本というフィルターを通すとつよしの妻みほちゃんはつよしの脳内嫁というか、結婚はしたけど事故で死んでしまった現実を受け入れられずにみほちゃんが死んだことをなかったこととして生きているつよし・・・とか考えたくなっちゃうんだけど、今回サンドイッチという「現物」がつよし以外の人間によって視認されたということはみほちゃんの存在は確かだと思っていいのだろうか。でもサンドイッチを実際に作ったのはつよし・・・という疑いはやっぱり捨てられない・・・)、はるかと教授が母娘を救うために変身しお互いを青と黄色だと認識し、そのあとはるかからドンモモの正体が“あの配達員”だと知った教授の発案でドンモモに「勝つ」ために特訓するという枝も含めてドラマパートはさすが井上敏樹と唸るわー。母娘を助けたあとはるかのバイト先に行くのはいいとしてはるかは飲み物しか飲んでないのに無職で文無しの教授はしっかり食事してるとかさすがだわーw。犬のひとがチンピラに絡まれてんのはその描写いります?だったけどw。