『愛しい嘘~優しい闇~』最終話

終わってみれば「漫画家になる」という夢を自覚とか決意とかした瞬間であり理由であろう中野くんとの会話、あの時間をきれいさっぱり忘れてた望緒という女がアレですよね・・・ってな話であった。
夏祭りの日に火事があったこととか、日記に書き直したあとがあることとか、望緒はなんらかの理由で「記憶を失くしてる」のではないかと疑ったこともあったけど、ただ単に「忘れてました」ってひどすぎるとしか思えないけどでもわたしのなかの「今井望緒」という女に対するイメージとしては違和感ゼロ。

そして終わってみれば林遣都ショーでしかなかったんだけど(やっぱ林遣都は悪役のほうが映えると思うんだよな)、それに比べて他ドラマと掛け持ちとはいえ溝端淳平のどうでもいい感たるや・・・。
「奈々江を殺したのは誰だ?」とか「優美の浮気相手は誰だ?」ってな疑惑の「候補」として溝端クラスでないと“弱い”だろうことはわかるけど、林遣都徳重聡と比べて溝端淳平である必要皆無すぎてちょっと気の毒にはなりますわ・・・。
でも登場したかと思ったら(他の登場人物と比較したら「なんの罪もない」と言ってもいいであろうに)サクっと殺された木村了よりはマシだし、中学時代の雨宮が本来はあの仲良しグループに属していない(たまたまあの日だけ一緒に遊んだ)ということは、普段は奈々江に優美に玲子に望緒の女子4人と稜で仲良しグループやってたってことになるのでしょうがそんなハーレム状態の中学生活を送った男が成長したら溝端淳平になるってのは納得ではあるのでまあいいか。なにがいいのかわからんけどw。

あとまあ「まず謝りなさい」と言っても頑として自分の罪を認めようとしない人間を「もうこの子ったら仕方のない子ねー」なんつって笑って済ませちゃう漫画家先生と編集の人間にゾッとしたし、こんな人間たちだから連載開始のコメントとして昔から支えてくれた特定のファンに対して「リアルで会いましょう」なんて内容のものを流せてしまうのだろうと、こんなどうでもいい描写ですら「あたまおかしい」でできてる作品だったなと。

でもこれまでの経緯を考えれば“雨宮秀一を名乗っていた中野幸が警察署に入る瞬間”なんて最も警戒すべきところだろうに(マスコミがあれだけ集まってたってことはその情報が伏せられていたってことでもないだろう)みすみす指名手配中の元県警幹部に衆目のなか刺殺させるという失態を犯す警察の無能っぷりはそれとして、カッコいい武器を調達しようと思えば出来たんじゃないかと思うけど「包丁」という庶民的な刃物でトドメを刺す正ってのは良かった。