『アバランチ』第5話

山守の恋人で羽生の先輩である藤田が爆死した3年前の案件が国際会議に対する爆破テロ予告から当時警備局長だった大山の“仕込み”であったこと、大山が目指すもの、そのためにこれからやろうとしていることについてはどこまでも目新しさのない設定だな・・・と思わされたエピソード0だったけど、警察を辞め山守とアバランチを結成する間の羽生のドラマとしては良かった。

羽生がまた「正義」を信じるようになる、信じてみようと思えるようになる過程を1部のラストという位置付けで1話使ってじっくりと描く構成は、社長の娘なりの「正義の貫き方」を見せられ“社長令嬢”につけられた傷を熨斗つけてキッチリ返すことで従業員としてのケジメをつけたうえで自らも正義の力を振るうべく工場を離れる羽生に娘が餞別の自作ピアスを「はあ?つけろしw」と渡すシーンのロケーションと映像の質感は、充分に「新枠」として作るに値する理由だと、それぐら満足のいく1話でした。

・・・まあね、こんな「物語」であり「映像」を見せられちゃったら全話このクオリティ(全話藤井監督のディレクション)でやってくれよお!とは思っちゃうけどさ。


で、エピソード0で最も注目すべきポイントは現在大山の手先としてアバランチについて調べている桐島が内調時代の山守の同僚、それも比較的距離感の近い同僚のようであったところだよね。
山守と藤田の関係を桐島が知っていたのかは定かではないものの「気持ちはわかるが深追いするな」と山守を止めたことからして知っていたのだろうとわたしは考えるけど、SATの出動要請の件、大道寺先生が不正を告発され辞任したあと事故にあった件、5人もの捜査官を殉職させた失態を問題視されることなくその後釜に大山が座ったこと、それらがなにを意味するのか桐島ならばわからないってことはないだろう。

そこで桐島がどんな判断をしたか、するのか、が2部の鍵を握るんじゃないかな。その役が山中崇であることも含め、ぜひともそうであってほしい。

そして羽生が全国に指名手配されることになり「俺たちがアバランチだ!」ができなくなるなかで次のターゲットである手塚とおるがどんな目に遭わされるのか楽しみだー!。