『青きヴァンパイアの悩み』第3話

転売ヤーのせいで本来必要としてる者(青ヴァン)が血液を手にすることができない、という切実な愚痴からはじまり、喫茶店で常連客と交わすコロナ禍ならではの会話があって、そのなかの『同調圧力』を本編でこういう形で展開させるかーと、今回も面白くみました。

そこまで「血液入手のため」であることを感じさせなかった葵に対し蒼はキバをにょきーんとさせながら「決めた!」と言うので、愚痴を聞かされた相手(これツクヨミこと大幡しえりちゃんなんだね?見てる間はまったく気が付かなかった。ツクヨミもそのあと見たミッドナイトランナーでもどちらかと言えば意思の強そうな役でしか見たことがないせいか、顔まで違って見えるわー)のためというより完全に自分の欲求のためっぽいけど、葵との違いという意味でもそれもまたよし。

公式によると大幡しえりちゃん演じる桃香の悩みの原因は“自分への自信のなさ”にあることを知るとありまして、状況としては(桃香が愚痴った内容は)コロナ禍で雑誌の売り上げが落ちているから会社からリニューアルを命じられ、部下である編集部員たちは全員リニューアルに反対の意思を示しているものの他の雑誌(の編集長)はリニューアルを受け入れたと言われ断れなかった、つまりそれが同調圧力ってな話だったけど、自分への自信のなさってのはどちらに対するものになるのだろう。どちらってのは会社に対してか部下に対してかってことだけど。

というのも、蒼が「上司に怒られてる」と思ったものは「部下に怒られてる」ところだったわけだけど、男と女、年上と年下とかそういうことは関係なく(そういうこともあるにせよ)部下の桃香への言い方、話の仕方は上司に対するものではないのは無論のこと、到底「マトモな社会人」のソレじゃなかったと思うの。
そんな言い方をしてしまうほど会社が要求するリニューアルの中身が酷いということならば桃香の自信は会社に対して物申すためのものになるだろうけど、でもそれにしたって繰り返すけど部下の追い詰め方はひどかった。
で、そのシーンを見ながら「自粛警察」って言葉が浮かんだんだよね。部下たちが自分たちは「正しい」と思いこみ一方的に上司である桃香をつるし上げることでなんらかの発散をしてる・・・というところまで話を展開させるとしたら、ちょっとすごい話になりそうだし、ここまでのこのドラマならばそれができそうな気がする。


それはさておき桐山漣くんの蒼はなんで顎下に髭はやしてんだろ?。原作がそうなのかもだけど「青ヴァン」のイメージとすると髭はないほうがいいように思うんだけどな。