『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』最終話

あっっというまにおわってしまった。最終回の三十分もそうだし、全12話もそう。
はじまるまえは連ドラ好き(+万丈出演)としてあたりまえに初回予約を入れたけど、アホみたいなタイトルだし(と思った)ちょっと見てダメなノリだったら即やめようと、万丈こと赤楚くんを見る目的以外の期待値ほぼゼロで初回を見たら黒沢さんの『様子のおかしさ』に惹かれ、2話が終わる頃には完全に黒沢さんの応援団と化し、そこからはもう夢中。まさに夢中で黒沢さんと安達の恋と成長の物語を見守り続ける三か月でした。

知ってる人は知ってるでしょうがわたし結構ドラマ見てるんですよ。基本毎日連ドラを見ているので見てる瞬間はその作品に集中してるけど見終わったら意識は次のドラマを見ることに向かうのが常なんだけど、この作品は次回までの1週間のあいだずっと頭のなかに在り続けてました。この三か月間まいにちわたしの頭のなかでは黒沢さんがあんなことやこんなことを言ったりやったりしてました。まいにち黒沢さんのあんな顔やこんな顔を思い出してローリングしたり(気持ちがね)床バンしたり(気持ちがね)、心配したりニヤニヤしたり叫びたくなったりしてました。

で、こんなことってちょっと記憶にないんですよね。近年で言えばアンナチュラルとか、カルテットとか、ドハマリした作品はあるけれど、今も大河ドラマに全力で一喜一憂してるけど、それでもずっと考えてるなんてことはありませんでした。心当たりがあるとすればタンブリングの木山さんに対してぐらい。タンブリングっていつの話だよって思うでしょう?確認したら10年前の作品でしたけど、つまり黒沢さんはわたしにとって10年に一人の逸材なのです!!!(どんな結論)。

前置きはさておき最終回。
「魔法」のことをカミングアウトされ、「もうここでやめておこうか」と言ってしまって安達に頷かれ、そのまま出ていくのを止められなかったどころか立ち上がることすらできなかった黒沢さんですが、『その後の安達』だけが描かれ黒沢さんの気持ちは一切描かれず、残り時間が刻々と少なくなってんだけどどうすんの!?どうなんの!?とギリギリまで焦らされたところで安達と会えて、魔法がなくなっても黒沢と一緒にいたいと安達が言ってくれて、もう一度安達を抱きしめる黒沢さんを見ながら良かったね!良かったね黒沢さん・・・っ!と感極まってたら跪いてのプロポーズが始まって、そりゃ安達にアクセサリー贈ってもはずかしがってつけてくれそうにないけど、え?お揃いのボールペン?万年筆・・・?となり、次の瞬間朝チュンで、ていうかお揃いの白T姿でイチャイチャしてて(安達用にパジャマ買ってるくせにアンダーシャツみたいな白Tって黒沢さんらしくなくない!?)、安達から魔法の力がなくなって(つまりそういうことで)、でも魔法の力はなくなったというのに黒沢が『今』『俺のこと好きだなー』って考えてることはわかって、そんでもっての「じゃあ今俺が何考えてるかわかる?」でエレベーター内、それも職場のエレベーターでの黒沢のキスを『あたりまえに』受ける安達・・・の寸前でドアが閉まるのはいいんだけど、おい安達お前あっというまにキス慣れしてんじゃねーぞ!!安達をこんなふうにしちゃうだなんて黒沢さんどんだけ隙あらばでやっとんねん!!!!!!

という最終回でした。あんだけ心配させておきながらアントンビル(これMIUで虹郎が落ちたビル?)に来るだけでなくプロポーズの品も持参してましたとか黒沢さんってばほんとにもうっ!。
ビルにやってきた黒沢さんは頬がこけてて(こけてるように見えて)、ああ・・・きっと安達が出て行ったあの瞬間からマトモに睡眠も食事もとれてないんだろうな・・・花火が中止になったことでダメ押し喰らっちゃったんだろうな・・・と泣きそうになったというのに準備だけはしっかりしてきてるとかほんとにもうっ!もうっ!!。


このドラマって“黒沢さんが安達を好きになったワケ”を除いて『安達目線(安達の心)』でしか描かれないじゃないですか。黒沢の心がハッキリと描かれるのは『安達の魔法の力』を介してのみで、黒沢視点としてその心中が描かれることはないわけですよ。それでも黒沢の表情からその気持ちが「わかる」ところがイイんだけど、でも黒沢を自ら手放し「元の俺」に戻った安達は黒沢さんを避けてるというか見ないようにしてるわけで、だから黒沢さんがどんな気持ちでいるのかコッチもわかんないわけよ。だって黒沢さんを見せてくれないからね。

で、つまりこういう気持ちなんだろうなと。黒沢さん(相手)の気持ちを知りたいと思う気持ち。

恋に限らず、こういう気持ちを持つことが大事で、そして知っていくなかで失敗することがあっても、反省して謝って、そこからまた知ることを続けていけばいいのだと。そうやって繋がりを深めていけばいいのだと。
それを安達と黒沢を通して描くドラマであることを、最終回にしてようやく理解することができました。

理解したうえで。
あれだけ「初デートは最高のものにする」「安達のはじめてを大事にしたい」と黒沢さんが言い続けてたのに『アントンビルで花火を見ながら安達のファーストキスを奪う黒沢』もしくは『アントンビルで花火を見ながら黒沢に自分からキスをする安達』を見せてくれなかったことは残念というか、作劇として「それ」がクライマックスになると思っていたし、「それ」があっての朝チュン(卒業)だと思うんですよね。
同性同士の恋愛であることは関係なく、『童貞』であることが物語の根幹であり、それを理由に物語を紡いできたんだから、『魔法がなくなってもいという意思の証明』『童貞を卒業する瞬間』としてのキスシーンはちゃんと見せるべきだったとわたしは思うのだけど、職場ですれ違い様にお揃いのペンをチラつかせてニヤっとする黒沢さん最高にエロかっこよかったので「あ、これ以上は危険」だからキスシーンがなかったのだと悟りました。


なにはともあれ最高に充実した3か月間をありがとう。今年の最後にこんなにも素敵な作品に出会えたことで、わたしのオタク心はずいぶんと救われたし潤いました。

これからもずっとずっと安達と二人で幸せに生きてね、黒沢さん。