中山 七里『ヒポクラテスの試練』

ヒポクラテスの試練

ヒポクラテスの試練

  • 作者:中山七里
  • 発売日: 2020/06/11
  • メディア: 単行本


浦和医大法医学部の光崎教授のもとに、旧知の間柄である城都大附属病院の南条からとある遺体の解剖依頼が持ち込まれる。前日に搬送され急死したその人物は、数か月前での検診では特に問題がなかったのに肝臓がんを急激に悪化させ死に至ったというが、唯一の遺族である甥は頑なに解剖を拒否。埼玉県警の古手川は甥の言動から毒殺を疑い解剖を行うことになったものの毒物ではなく寄生虫が死因であることが明らかに。続けてもう一体同じ症状で死亡した遺体からも寄生虫が見つかり、光崎教授は感染症と判断。助教の栂野真琴は感染源を特定すべくアメリカへ渡る。

という物語で、未知の感染症によるパンデミックを防ぐべく戦う医療現場の話ではなく感染源を突き止めるためにアメリカまで行って事情聴取するまるで捜査(警察)のような話であることはいいとして、2体の遺体のミッシングリンクが明らかになると関係者がなにを隠そうとしているのかは予想がつくし予想通りだったのもまあいいんだけど、「旅行先でなにを食べたか」が判明すると胸糞メーター振り切れました。振り切れてぶっ壊れた。許せん。(本に罪はないけれど)気持ち的には燃やしてしまいたいぐらい。