『仮面ライダーゼロワン』第42話「ソコに悪意がある限り」

「人類が悪意を持っていても、もうアークは生まれないと言い切れるのか?」
「知るか!お前はぶっ潰す!!!」


“デイブレイクの際、暴走したヒューマギアの集団に襲われ殺されそうになった”という過去を持ち、だから『ヒューマギアは全てぶっ潰す』という強い意志のもと使えるはずがないプログライズキーを腕力で無理やりこじ開け仮面ライダーバルカンとなり、ヒューマギアに強い敵意を向け続けたものの、そのヒューマギアに命を救われたことで考えが変わり、悪いのはヒューマギアそのものではなくヒューマギアを洗脳し先導する滅亡迅雷であると憎しみの矛先を変え、滅亡迅雷のリーダーである滅を捕らえるも逃げられ、というか自ら逃がし、なぜそんなことをしたかと言えば自らのあずかり知らぬところで滅亡迅雷の亡のチップを脳内に埋め込まれていたからで、それはZAIAの社長である天津垓の仕業で、ヒューマギアに殺されそうになった過去そのものがその天津垓により与えられた偽りであったことを知り、さらに滅亡迅雷を操っていたアークに「悪意」を植え付けたのも天津垓であることもわかり、苦しんだ末に憎しみの代わりに「夢」を持つことを生きる糧にするという自分なりの真理にたどり着いたのが不破さんであるわけですよね?。言うならば、「人間の悪意」を誰よりも知っているのが不破さんであるわけですよね?。

だけど不破さんはその「人間の悪意」の塊であった天津垓を赦した。心から赦したわけではないにせよ、かつての部下たちであるA.I.M.Sの解放と引き換えに謝罪を受け入れた。

そんな不破さんが「人類が悪意を持っていてももうアークは生まれないと言い切れるか?」という滅の問いに「知るか」の一言ですかよ。

滅の問いをちゃんと受け止め考えたうえでの「知るか」であるならばそれは不破さんらしいと言えるかもしれない。だって「人類の悪意」はなくならないし、「アークはもう生まれない」だなんてそれこそ不破さんにわかるはずがないからね。
不破さんができることといえば、人類の悪意がある限りアークがまた生まれるかもしれないけど、だったらまたぶっ潰すことだけだし、アークとか関係なく今目の前で人類を滅亡させようとしてるお前をまずはぶっ潰すと。
そういうことならば頷けるんだけど、「知るか!お前はぶっ潰す」という台詞からはただ単に「知るか」だし、ただ単に「お前(滅)はぶっ潰す」という意味しか伝わってこなかった。

だとしたら不破さんの1年間はなんだったんだろうな・・・。