『麒麟がくる』第6回「三好長慶襲撃計画」

会話の中で十兵衛と久秀のモノの見方、考え方が似ていると描き、その流れで「本日開催される連歌の会に出席する三好長慶(+松永久秀)の襲撃計画」があることを知った十兵衛は、まず久秀の屋敷に駆けつけるも既に出かけてしまった後だったってんで伊平次に案内させ三渕の屋敷にアポなし突撃(ここで藤英は伊平次が十兵衛のモノになったことを知る)。
その時三渕家には将軍・義輝がいて能を楽しんでおり、十兵衛は終わるまで待たされる羽目に。ようやく現れた藤英・藤孝兄弟に襲撃計画の阻止を訴えるが、藤孝は即座に立ち上がってくれたものの藤英には「我らは将軍・義輝様にお仕えする身。我らが動けば将軍のご上意と受け止められる。それは困る。ゆえに助けには行けない」と断られてしまう。
部屋を出ようとしたら廊下に義輝がいたもんで慌てて膝をつく藤孝。
立ち去ろうとした藤英に「私が幼き頃、父から教わったのは「将軍は武家の棟梁であらせられる」ということです。「全ての武士の頭であり、武士の鑑であり、武士をひとつにまとめ世を平らかに治める方である」と。今この世は平らかではない。この京でも将軍のお膝元で家臣同士が争っているのにそれに背を向けて関わりなしと仰せになる。それでは我ら武士が一つにまとまる手立てがないではないですか。将軍が「争うな」と一言お命じにならねば世は平らにはなりませぬ。それを将軍様にご進言いただきたい。これは私情で申し上げてるのではございません。武士の一人として、お願い申し上げているのです」と熱弁する十兵衛。
このやりとりを義輝が立ち聞きしてて、言うだけ言って去っていく十兵衛の後ろ姿を見ながら藤孝とここで義輝が聞いていたことを知った藤英に「あの者のあとを追え」と命じる。
襲撃の真っ最中のところへ藤孝と共に駆け付けた十兵衛は今にも斬られそうになっている長慶を投げた刀で敵を刺し救う。
同時に敵を斬り、目を見交わす十兵衛と藤孝。
そして敷き詰められた紅葉の葉の中で十兵衛と藤英と久秀と長慶が敵に囲まれ背中合わせの円陣。


ここまで最高だった。十兵衛の熱弁も思いが迸ってる感が伝わってきてよかったし、しっかり十兵衛のぶんの胸当て持って追いかける藤孝に、十兵衛がヒーローすぎてやや笑ってしまったけど(対して殿のボディーガードだろうにあくびしてるところを襲撃されて十兵衛が助けてくれなかったら殿殺られてただろ?な久秀な。連歌会に行くってときにいかにもなにかありそうに「ニヤリ」としたのはなんだったんだ?)、藤孝との共闘最高だった。同じ敵を腹と背から斬ったあと、目を見交わす藤孝の頬が血で汚れてんのとか最高の極み(ここで藤孝が斬った腹と十兵衛が斬った背中から同時に血しぶきがブシャー!だったらもっと燃えに萌えられただろうに)。

からの、水飴持って十兵衛の見舞いに来た藤孝の「わたしも貴方のことを面白がってます」発言な。
そんでもっての「美濃に戻らず俺の隣にいてくれ」発言な。いやまあこれは意訳ですけど。
そしてそれに対する「10年後に再会したらそのときは全力で藤孝様を支えます」という十兵衛な。10年越しの約束とかクーッ!クーーーーーッ!!(床バン)。
(・・・あれ?ちょっとまって・・・?ほんとに10年ぐらい会わないなんてことになったりします・・・?つまり藤孝はしばらく出てこない・・・と?)


とまあここまではウハウハでしたが、駒との一夜はいらん。わたしのような女のためにと用意されたシーンでしょうが、わたしはいらん。駒がこのあと側室になるのならともかくそれは確実にないわけで、それなのにわざわざこういうシーンを「創作」してくれる必要はないです。十兵衛様は心底から「駒がそこにいると気になって眠れないから横に座って寝てくれよ」と言ってるだけで、それこそ犬を懐に入れて暖を取ろうとするようなものであってそれ以上の感情は微塵もないですってのがわかるのにそれでも色気が土砂降りなのには「ほほーう」とはなりましたが、わたしがこの作品に求めているのはこういう路線ではない、ということを強く言いたい。