相沢 沙呼『medium 霊媒探偵 城塚翡翠』

medium 霊媒探偵城塚翡翠

medium 霊媒探偵城塚翡翠

  • 作者:相沢 沙呼
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2019/09/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



マツリカシリーズは読み始めたものの今は読む気分じゃないなと思って一旦中止したまんま放置してまして(読むつもりはあります!)、2019年のミステリランキングで私は全くノーマークだったこの作品が高評価であることを知り、作者のお名前に覚えがあるような・・・と思いながら購入し、そこでようやくマツリカシリーズの作家さんか!と気づいた次第。

そんな感じなんでようやっと相沢沙呼(って男性の方なんですね。マツリカシリーズをほんの触りだけ読んだ時点では作者の夢が詰まっているのはマツリカさんのほうではなく柴山くんのほうなのではないか?と感じたもんで女性の方だろうと思い込んでました)作品を読んだわけですが、いやあ・・・性格悪いな!(笑)。読み終わった瞬間「なんて性格の悪い物語なんだ!」と思いましたわ(笑)。

それまで有能だけど可憐で純真な超絶美人霊媒師だと思わされていた城塚翡翠が“本性”を表すと、視点であるこの作品の主人公が「なん、だと・・・・・・」とアニメか特撮かってな反応をするんだけど、私も「なん、だと・・・・・・」って言った。心の中で。
主人公の“正体”については最終章に入る時点ではなんとなく察することが出来るものの、翡翠霊媒師としての能力そのものは疑ってなかったんでそれがぜんぶ嘘でしたー!キャラ設定含め全部演技でしたー!この程度で釣られるとか男って超チョロイんですけどー!にはマジで「なん、だと・・・・・・」と言うしかなかった。
そしてそれまでの謎解きに霊能力という飛び道具込みで納得させられてきたもんだから、ここで語られる『解決編』の簡潔明快さにイ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛となりました。
ほんっとに性格悪い。これを書いた人は性格悪いなと思うことは時々あるけど(そう思わされる作品はだいたい好き)作品そのものに対して「性格悪いな」と思ったのは初めてです。