『俺の話は長い』第7話 其の十三「ジンライムと商店街」其の十四「カレーライスと実家」

満と明日香の間で「働く」ということの意味というか概念というか、そういうものが不一致だったことが別れの理由になるかー。満の屁理屈に明日香が耐えられなくなるのではないかと予想してたけど、結果的にそういうことではあったけど思ってたのとはちょっと違った。

満にとって明日香のサポート(つまり主夫)をすることは立派な「仕事」だし、なにより「自分がやりたいこと」だってのはこれまでの満を見てきたからこそすんなりその言い分、考え方を理解も納得も出来るけど(それを本気で明日香が「喜んでくれる」と思ってたところがまさに満)、明日香の「私はそんなことをしてほしいとは思ってない」ってのもまあわかるよね。明日香は所詮「満でなくとも構わない」のだろうとも思ってたんで、え?本気で好きだったの?という驚きはあったけど、本気で好きだからこそ満の「やりたいこと」を認められないってのは切ない。

満に能力があると思っているからこそ主夫になろうとしてる満が許せないのだろうし、それこそ家事なんて金を払ってやってもらえばいいわけで(明日香はむしろそういうタイプの女であるわけで)、やってることは同じでも、働きたいと思いながら毎日家事をやってくれる男と住むのと、それが仕事だと言って毎日家事をする男と住むのじゃ違うのだろう。満は働きたい気持ちを無くしたわけじゃないけれど、やりたいこと探しをやめてしまった満は明日香にとって価値のない男ってことよね。一生かどうかはわからないけど、今の満にはそれを理解することはできないだろうなぁ。高平陸の気持ちは理解してる(つもり)みたいだけど。

一方なんかごちゃごちゃ言い訳してたけど、受験を控える中学生の娘がいて家を建て直してるというのに妻に相談もせず仕事を辞めちゃう光司もやっぱりダメ男。ていうかスマホの上にコーヒー置くのはあかん(笑)。

光司は満という前向きニートと密に接したりしなければ、仕事を辞めることはなかったのかなぁ・・・向いてないと思いながらもそれこそ家族のために耐え忍び続けたのかなぁ・・・と思うと満よりも光司のこれからのほうがはるかに気になるのですが(営業職が向いてないのは見るからにそうっぽいけど喫茶店で飲み物運ぶことすら向いてないとか(それ義母にわりとキッパリ断言されてんのつらい・・・。笑ったけど)、じゃあお前は一体なにに向いてるんだよ?と言いたくなるけど、やっぱり音楽なのかなあ?)、しかし期間限定とはいえ家にグレーのジャージ姿のおっさんとおっさんになりかけのニートが二人ってキッツイわーw。