『グランメゾン東京』第2話

グランメゾン東京のオーナーは倫子さんであることはわかるけど、一千万を肩代わりさせ開店資金の五千万を作るために自宅の家屋と土地を担保にさせ、でもあと五百万足りませんってところで「それは俺たちがなんとかします」と言わない男ども・・・・・・・・・ってところは若干気になるものの、ノーストレスで楽しめるわー。尾花が「欲しい」と思う『料理人』のはずなのに尾花が作ったソースを味見することもなくゴミ箱に捨てる玉ちゃん演じる祥平に引っかかったものの、結局ゴミ箱から回収して舐めてるし融資の口添えを頼んでくれるし、なんだよみんないい奴かよーってな。

ていうかそういう意味では一番ポンコツなのって尾花よね(笑)。料理しか取り柄がないし、その料理だってミッチー相沢に負けてるし。

でもそこがいい。初回の感想で「いつもの木村拓哉」と書きましたが、そうじゃないわコレ。誰も敵わない天才ではあるもののスーパーヒーローなんかじゃない、自分の名前で店を持てない、金もない、ないどころかその存在が足枷になる、融資担当者の心を動かす料理を作るアイディアだって人から貰う、融資担当者の試食そのものも背後で他人のアシストがあった、誰かの力を借りなければなにもできない人間だとすら言っていいはずなのに、それでも「尾花でなければ作れない」ってその一点だけで「天才性」は揺るがないというこの絶妙な木村拓哉感がとてもいい。

それから、このドラマがノーストレスである理由は鈴木京香。ヒロインが鈴木京香であることがデカイ。これが抜群の味覚判断力があり自分の店を持つことが夢で、事あるごとに尾花とぶつかりキャンキャン吠える30代女とかだったらたぶん見続けられない。尾花との言い合いを“いい空気”として見せられるのは年齢を含め倫子のキャラ設定と京香さんをキャスティングしたからだと思う。
そしてそこに沢村一樹が絡むこと。尾花と倫子のコンビではなく京野も入れたトリオだから、いい意味で木村拓哉のワンマンドラマ感が控えめになってるんじゃないかな。

ってところでミッチー相沢はどうなるんだろう。娘のお迎えは絶対条件であるわけで、芹田に迎えに行ってもらうんじゃダメであろうわけで、相沢が今の仕事、立場を捨ててグランメゾン東京に入る理由って今のところはないよねぇ。料理の腕としては倫子がいるし祥平も加わるんだろうし、尾花にとって相沢の「価値」ってのは日本人に合うレシピや素材の相談相手として、だろうから、コンサルタント的なポジションで関わるのかな。料理の世界では有名人だし、それとなくグランメゾン東京の宣伝もしてくれたりと外部からのアシスト役ってのもアリだよね。あと絶対あるであろうアメリの母親との再会話が楽しみ!。