- 作者: 長浦京
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2019/01/24
- メディア: 単行本
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デビュー2作目で大薮春彦賞を受賞(第19回)した作家さんで、私ははじめましてになります。
なんか・・・すごい話だった。殺人は絶対に許さないという狂信的なまでの信念を持ち独自のきゅう覚でもって殺人を犯しながら逮捕されることなく社会に紛れている犯人を見つけ出し追い詰める元刑事がいて、病に侵され余命幾ばくもないってところで自分にとっての『本命犯人』を殺した元刑事は自らが集めた殺人犯たちの情報をある女に託す。その女にはどうしても見つけたい存在がいて、元刑事から譲り受けた証拠資料と指示を元に二人の社会に紛れる殺人犯に接触し、殺人の証拠を公開されたくなければその人を捜すよう命ずる。という物語で、登場人物全員ヤバイです(笑)。
復讐のために殺すもの、生きるために殺す者、救うために殺す者、「殺人」という行為を軸にそれぞれの信念を持って戦い合うわけですが、悪人というわけではないんですよね。そういう意味での「ヤバい」ではなく、全員信念の元に狂ってるという意味での「ヤバい」。その狂ってるなかには警察も含まれてるのがさらにヤバイ。
理路整然と狂ってる人たちが手段を問わず事件の捜査をすると次から次へと狂ってる人たちが現れるもんでストーリーの面白さはよくわかりません!としか言いようがありませんが、なんだかわからない中毒性はあるので他の作品も読んでみたい。