『ハゲタカ』

NHK版の記憶が未だしっかり残っているわたしなので、どこもかしこもなにからなにまでとにかく猛烈な違和感、それしかないな。そしてこの違和感は見続けていればなくなるものだとも思えない。それぐらいNHK版はあらゆる意味で凄かったんだなと改めて思い知らされる。
枠の性質的に見やすさという意味でNHK版よりも軽い画面作りをしてくるだろうとは思ってましたが、それはあくまでも画面作りのことであって中身はそうじゃないことを期待してたものの、初回だということを差し引いてもピリピリする緊張感がぜんぜんない。原作は未読でNHK版を見ただけなのでNHK版に引っ張られてる、NHK版ありきの意見ということになりますが、ハッタリとか外連味がぜんぜんないんだもん。そこいらへんはむしろ民放、この枠は得意だと思ってたのに。
その軽さの象徴が鷲津ですよ。ヘアスタイルに銀縁眼鏡にサスペンダー、眼鏡の上げ方に手を組む仕草。鷲津政彦というキャラクターを構成する外的要素はNHK版と同じなのに(イヌワシウォッチングに出掛ける鷲津のコートだけは違ったけどwなにこのトンチキセンスw)、得体の知れなさがまったくないどころかとにかく軽い。
そしてトドメのミスチルな。ミスマッチ過ぎて主題歌が流れた瞬間それまでかろうじて保っていたなにかがブツンと切れたわ。たとえこの先どれだけ本編が良くなっていったとしても、最後にこの曲が流れるのだとしたらその瞬間ぶち壊しになると思う。それぐらい合ってない。