『アンナチュラル』最終話

いやいやいやいや木林さん!なに遺体運搬グッズが入ったキャリーバック(だよね?)引きつつ鼻歌歌ってるんですか!。え?あなたわかってますよね?中堂さんが何をやるつもりで、自分に何を頼もうとしてるのか、その意味判ってますよね?。それなのになんでそんなにルンルンなんですか!?中堂さんと共犯関係になることがそんなにうれしかったのか!!???なのにミコトから連絡きちゃったもんで二人だけの秘密にはならないってんでガックリさんだったのか!!!??。
金じゃないでしょ!?金もあるかもだけど金だけじゃないよね!?いやだって糀谷有希子さんの父親に形見の絵を渡したものの持っててくれと返される中堂さんをものすっごい暖かい目で見てたじゃないですか!こんなの愛だろ愛!としかわたしには思えないもん!!じゃなかったら木林さん誰よりも怖い人になっちゃうよー!。
(ていうかちょっとこれ半ば本気で思っちゃったりしてるんだけど、木林さんって中堂さんの復讐心に対してこの世ではないところから遣わされた存在なのではなかろうか。具体的には地獄のほうから。中堂さんに死体処理を依頼される=中堂さんがついに一線を越え地獄に落ちるってんで、ついに自分の仕事も終わるぜー!とルンルンしてたとか。でもミコトの説得で復讐を諦めた中堂さんなので、それはそれで木林さんのお役目も終了だと。そんでそれなりの年月中堂さんと付き合い続けてきたからそれなりに情もあったりするんで、父親と和解できて「あなたは生きてください」と言われ全てが終わってよかったですねと、そこは素直にそう思いますよと、そんな感じの木林さん(明日になったら誰の記憶からも木林さんがいなくなってる)を妄想するとものすごく好みすぎるのでこの設定で木林さんのドラマください!!!!!!)
いやあ・・・最後の最後に特大級の爆弾投下してくれたわー。これまでわたしにしちゃ結構真面目に感想書き続けてきたけど、最終回にしてわたしの心の中のこのドラマ保存場所が変わるわ!。
北村有起哉が演じる宍戸がただのクズでしかなかったのがまた最高。
最終回のわたし的見所は“宍戸がABC殺人にどこまで関わっているのか、宍戸の目的はなんなのか”にあったわけですが、正真正銘単なるクズってだけで、そこには記者としての理想とか使命とか、そんなものは皆無だった。あるのはゲスな野望だけ。
そんな北村有起哉をこれまたゲスな策略でもって追い詰める井浦新。そして北村有起哉の死体の処理を請け負おうとしていたのが竜星涼。これが身悶えせずにいられるかっての!。
宍戸(クズ)を逮捕死に来た毛利さんもカッコよかったし、連行される宍戸(クズ)をパシャパシャ激写する末次もいいアクセントだったし、二人ともキャラ的にも役者的にも期待以上の絶妙オブ絶妙な見せ場があってウッハウハですわ。あ、吹越さんの烏田と松重さんの所長の扱いもお見事だった。これだけキャラ(役者)と役割が見事にハマってキマると興奮しちゃうよね。
そういや2話?とかそのあたりで孝二が出てイケテツが出てこれから有起哉が出てゲストには吹越さんが出るってんであっぷあっぷしそうだったことを思いだしました。好きな男だらけのドラマがこんなにも面白いだなんてドラマ好きとしてこの上ない幸せだよな。そしてその筆頭が窪田くんであることがほんとうにほんとうに嬉しい。
思い返せば「結果」を引き出すための偶然が結構あったり、最終回でいえば糀谷有希子が帰国子女であり遺体はウォーキングがデッドするテネシー州の田舎で土葬されているってな展開の為に「父親が毎年命日に中堂宛てに脅迫状を送ってた」という事実に齟齬が出ちゃったりとちょいちょい粗はあったけど、総合的な構成力は文句なしだし、強く印象に残るのは演出と役者の静かな熱量からなる画の見事さで、全話通して連続ドラマを心から堪能できました。
このクオリティは絶対に落として欲しくないので、SPでもシーズン2でも続編があるのなら万全の準備の上で作って欲しい。そのためなら2.3年は待てるよ!。