羽田 圭介『成功者K』

成功者K

成功者K

発売日にウキウキで購入した「コンテクスト・オブ・ザ・デッド」を温存(決して積読してるわけじゃないんです!楽しみに取って置いてるだけなんです!)してるというのにこちらを先に読んでしまった。
いやだってこんなのさっさと読んじゃったほうがいいだろう!!(笑)。
で、これは成功と性交をかけた一発ネタ・・・・・・ということでいいのかどうかわかりませんが、とにかく『今の』羽田圭介にしかかけないし、いや書かないであろう作品であった。
だってこんな装丁普通しねーよ(笑)。書店員さん問答無用でカバー掛けてくれて笑ったわよ(笑)。
どこまでが現実(を下敷きにしたもの)でどこからが虚構か、そこを想像しつつ楽しむ作品だと思うのですが、トイレの中で素人二人組に絡まれる場面があるんだけど精神的に不安定になってる主人公の「成功者K」は性器を露出させたまま言い返すんですよね。思いがけず反撃された素人はビビって逃げたという描写の中で『思いもよらぬ大柄な身体』に続けて『そして大きくて仕方がない男根』とかわざわざ書いちゃうところに私の好きな羽田圭介が顔を出す(笑)。
あと『精神的に安全そうな美人限定で全国セックスツアーを個人的に開催することを、成功者Kは心に決めた』って、ここに「個人的」という一言を入れちゃうところがなんか好き(笑)。