『おんな城主 直虎』第13回「城主はつらいよ」

この作品は今のところ一度目(話を理解する)→二度目(気になったところを重点的に)→三度目(鶴ちゃんについて考える)と平均三回視聴するところを今回は二度しか視聴してないせいだとは思うのですが、えーっと・・・ムロツヨシの記憶しかねえ!!(あと轟天かと見紛う橋本じゅんw)。
感想書こうと思い返そうとしてるんだけど、浮かぶのはムロツヨシの顔ばかり(ていうか方九の扮装で「うむ」って言ってるw)。
いやあ・・・・・・いいのかわるいのかわかんないけど、なんかすごいなムロツヨシ
直虎と政次の間でこのムロツヨシがどう動くのか。
わたしは今のところはまだ政次は政次のやり方で直虎と井伊を支え守ろうとしてる派なのですが、政次のその思惑に気付く者がいるとしたらそれはムロツヨシ演じる瀬戸方久なのではないか。
そこでアシストしてくれたり、アシストせずとも見守ってくれるならばいいのだけど、解死人から成りあがり「銭は力」と言い切る方久にとって『おとわ様への恩』はあれど『井伊のため』は通じないよね。たぶんあるのは『己の利益』のみだろう。
中野直之奥山六左衛門も父親ほどの脳筋ではなさそうだけど頼りになるかというと全くならなそうだし(声がデカイだけの直之はまだしも「井伊が潰れるかもしれなくても思い出の地だから認めない」というトンデモ理由を堂々と言う六左衛門はダメすぎんだろ)、井伊の懐事情を全く知らないうえにそれが一つの村だけで済むはずがないことすらわからずホイホイ徳政令任せとけ!と請け負うわ、それがダメならとぶち上げたその代替案に閃きあれどそのための根回しができない直虎も領主としては無能と言えるだろうわけで(家の内情考えず頼まれるといやと言えずに安請け合いしちゃう去年の景勝様を思いだしたりw)、「今の井伊など貰ってもなんの得にもならない」的なことを後の井伊谷三人衆と話す政次にとってそれは好都合なのだろう。現時点での政次の目的は井伊を裏から“操ろう”としてるように思わせつつ直虎を領主として教育しようとしているのだろうから(躓き転んだ直虎に身体が反応してしまうとか政次おまえっ・・・!)。
そこへ馬鹿ではない方久が加わるってのはさすがの政次でも想定できなかったことだと思うので(政次にとって計算外のことだろう)、方久の存在が政次のその思惑にどう影響するのか、これは楽しみだわー!。
心に溜まった想いを振り切っていたのか憂さ晴らししていたのか、ひとり刀を振り回す政次はこれまでに見たことのない表情であり行動でギャヒンッ!でしたが、この先どんどんと刀振り回し政次が増えたらどうしようw。


しかし直盛→直親の時代で井伊がやってたことって「おのれ小野めー裏切り者めー」って言ってただけの印象なんだけど、その裏では借金しまくってたってダメだダメだと思ってはいたけど井伊の男らマジで駄目すぎだろうってか、「ダメ」の種類がこの回で変わってしまった感がある。小野の悪口言ってる暇あったらもっとほかにやるべきこと考えるべきことがあっただろうがと。
次回と合わせてまさに「城主はつらいよ」という話だけど(このタイトルセンスはどうかと思う)、三傑が生きるこの時代を描くにあたり『戦』の裏側というか、武士とその家族だけでなく農民や商人といった様々な立場の人々の目線を通じ国衆という歴史の中では小さな存在の領地経営、つまり『日常』をこういう形で描くのは新しい感じがするなぁ。そしてそれを「ドラマとして」面白いものにしてるのはさすがの森下脚本だなと。
そうそう、森下脚本と言えば方久に与える土地について「直親との思い出」なんてものを持ち出してきたしのに対し「ずいぶん帰ってないらしいし荒れ放題じゃん?あんたの思い出なんて所詮そんなもんでしょ?」ってな発言を直虎にさせるあたり、底意地の悪さが感じられていいと思います。わたしそういうの嫌いじゃない(笑)。
わたしもどちらかと言えば頭の固い大河ドラマ視聴者なのでこれがお前の見たい大河ドラマなのか?と言われたら(今のところは)ノーと答えますが、城主編は“面白い時代劇”になりそうな予感。