中山 可穂『ゼロ・アワー』

ゼロ・アワー

ゼロ・アワー

都内で一家惨殺事件が起きるんだけどそれは殺し屋の仕事で、なぜ一家が殺されたかといえばそれはかつて祖父が殺し屋だったからで、一人生き残った娘もまた殺し屋になって・・・ってな物語が「ブエノスアイレス」「タンゴ」という要素でもってスタイリッシュかつ情熱的に装飾されてるわけですが、猫が登場するんです。この猫が物語の中で重要な役割を果たすんだけど、リアリティ皆無の物語の中で世界中を連れ回され人間の食べ物しか食べない猫が推定15歳ぐらいまで元気でいることが一番ファンタジーであった。