『おんな城主 直虎』第12回「おんな城主直虎」

すいません氏真ゲスくてすいません!!(満面の笑みで)。
ちょっとちょっとちょっとー!松也の氏真ゲス良くない?ナイスゲスじゃない??。
左馬介叔父上の命乞いシーンでお膳を足でガッと蹴り倒してから叔父上の鼻になんかつっこんだ?シーンと政次の入れ知恵に「お主も悪よのぉ〜」顔するの、そして松平ザマァの高笑いのリピが止まらん!!つまり登場シーン全部!!。
一揆を煽ってまんまと松平の勢いを削いだならばさらに追い打ちかけて自分で首取ればいいだろうに(それは井伊には関係のないことだからと政次が進言しなかったのだろうか)とは思ったものの、そうしないところが坊ちゃま育ちということなのだろう。
いやあ、実にいい高慢で傲慢臭。でも一皮むけば臆病な小心者なのも見て取れるし、この『いかにも感』はさすがと言わざるを得ないっ!!。
こいつがこの先どのツラ下げて家康に擦り寄るのかと思うと(この作品でそこまでは描かれないでしょうが想像して)ニヤニヤしちゃうわーw。
一方の井伊は虎松(2歳)以外のめぼしい男が全滅したことでついに次郎が直虎となったわけですが、叔父上はこれマジで自分の腹切りと引き換えに虎松の命を救ってもらえると思ってたのかね?。そう考えるだろうと政次が読んでたわけだからマジだった・・・のかな、やっぱり。氏真でなくとも老い先短いじじいの命なんかいらねーよって話なわけで、ほんとに本気で自分の命で許してもらおうとしてたんだとしたら井伊の男ってほんとダメよね・・・と言うしか(それを言うなら水垢離しすぎて生死の淵をさまよう羽目になった次郎がいちばんダメなんだけどさ)。
そのダメさの象徴が直親ですわ。あの状況下、敵の真ん中で死にかけの家臣に気を使う直親は優しいのかもしれないけど愚か以外のナニモノでもない。戦経験のなさがここに出たということなのでしょうが、なんかもう・・・ダメなもんはダメと言うしかないわな・・・。最後まで美しいだけの男だったよ直親・・・・・・。
だから「何度も何度も同じことを繰り返す」「井伊は終わるべくして終わったのだ」と政次がずばり言い切った。
寿桂尼様に選択を迫られた政次が選んだのは直親を見捨て今川に下ること(で井伊を守ること)で、そのために井伊から、おとわから恨まれることになっても虎松を守ると、それが自分の為すべきことだと決めたのだろう。決めたからにはとことん恨まれようと。その決意が、全ての想いを振り切り断ち切る覚悟が、おとわの手を無表情で振りほどいたあの瞬間に見えた。
直親には「どんな卑怯な手を使ってでも戻ってこい」と言った次郎なのに、実際に「卑怯な手を使って戻ってきた(かもしれない)」政次には「裏切ろうとして裏切ったのか裏切るつもりじゃなかったのに裏切ったのかどちらだ」と裏切り前提で問い責めるだけで、でもそういうこともぜんぶ政次は覚悟の上なんだろうなぁ。
だからもう政次の目は揺れない。揺らさない。心の中はどうあれ政次はもうその心のうちを目に出すことはしないのだろう。たぶん最期の瞬間まで。
直親の魂を身に宿した「直虎」と(戻ったら一緒になろうというのはこのことだったのかもしれないというのは直親のあの身勝手なプロポーズの“答え”としてなかなかいい台詞だったと思う)視線を交わす政次の図はいよいよ戦いの火蓋が切って落とされたといった感じで、これから政次がどう立ち回って自らを追い込んでいくのかと思うと身震いならぬ身悶えしそうですが、今回政次が連れてきた目付三人衆、これ井伊谷の三人衆だと思うのだけど、揃いも揃って悪相というと言いすぎですがどちらかと言えば悪者顔なのはどういうことなのだろうか。


亀たちの亡骸を前に慟哭する傑山さんに対し「わ、私の槍・・・っ!」な昊天さんは今回も素晴らしい対っぷりでした。次郎が直虎になったことで引き続きボディガードとして見守り続けるであろう傑山さんはともかく昊天さんの出番が減ってしまうのではないか?というのが今のわたしの最大の懸念事項なのですが、春馬直親という華を失い政次は黒化してしまった今、ときめきと癒しを担うのは傑山さんと昊天さんであるとわかってるって信じてるよ?。