『おんな城主 直虎』第10回「走れ竜宮小僧」

前回のラスト(わたしの脳内では雨に打たれてたんだけど、雨降ってなかったわw。どんだけ脳内で盛ったのかとw)(ていうか下りてしまったMAEGAMI!!!!!)の政次からまさか「奥山殿の幽霊」の話を聞いてちょっとビビる政次なんて話になるとは思わなかったわ。
あと次郎の入れ知恵にまんまとはまった中野殿に「おまえけっこう可愛いとこあんじゃねーか」と言われてぱちくりする政次な(直親の推理も即座に理解し納得してたし、小野憎しの気持ちはあれどその感情に流されず事実は事実として認めるだけの(他の井伊家臣と比べてはるかに)視野の広さが中野にはあるんだね。だから直盛は直親の後見人として中野を指名したということか)。
ここまでこれだけ酷い扱いを受ける小野ってか鶴ちゃんを見せられてきたから政次が何を言っても誰も信じてくれないのではないかと、史実としてここで政次の身がどうこうなるわけではないとわかってるとはいえこれでほんとうに孤独になってしまうのではないかと心配したわけで、でんでんの死からなつ涙の訴えを経てまさかこんなに可笑しみのあるシーンが生まれる(でんでんの死をそんな扱いにしちゃう)とか思わないからさ、テンションの保ち方がちょっと大変。
で、ここまで顔以外いいとこ皆無だった直親が「奥山殿を但馬が斬った」とされる件について冷静に状況を見極め判断し、それが見事に真実を言い当てていて、鶴ちゃん曰く「父親を殺され、こんどは義父を殺された」というのに『小野』をお咎めなしとしてくれた。
政次はたぶんそれをどう受け止めればいいのかわからなかったのではないかな。
政次にしてみりゃ自分のしたことは正当防衛以外のなにものでもないわけだけど、でも井伊の中でそれが認められるとは思わない、思えなかったよね、きっと。
誰よりも辛い立場であるはずの義妹・なつを名代として送らねばならないほど、切羽詰まった状況だったのだろう。
それがまさかのお咎めなしで、そこには直親の意見が強く反映されていることを知った政次は「なぜ?」と思ったのではないかな。
政次にとって直親はもうなんの理由もなしに信じられる相手ではないのだろうし、それは直親も同様だと、政次はそう思っていたのではないかな。
そんな政次を井戸で待つ直親。
「なつから聞きました。それがしの庇いだてしてくださったそうで、かたじけのうございます」
両ひざをつき頭を下げる政次に、「俺は信じたぞ」と食い気味で言う直親。
そして片膝ついて耳元で
「これで検地の時の借りは返したからな」
ああそうか。直親にとってこれは『借りを返すため』のことだったのか。
検地のときに政次に責任をすべて押し付けたことを直親は『借り』だと思っていて、政次を『信じてる』からではなく『借りを返す義務がある』から『信じた』のか。
政次にとって、直親のこの言葉は哀しいけど納得のいくものだったんじゃないかな。
でもやっぱり直親も思うところがあるだろうと、政次は父の首に泣いてすがる亀の姿を思い出さずにいられないわけで、だから思わず「・・・・・・亀!!」とかつての名前で呼びとめ、そして「お父上を・・・済まなかった」と詫びたのだろう。
「俺だってああする」と答え去っていく亀にとっては「お義父上」だけど、亀の背中を見送る鶴ちゃんにとっては「お父上」だったんじゃないかなぁ。鶴ちゃんは自分の父がしたことをずっと亀に詫びたかったんじゃないかな。
だから嫡男・虎松誕生の祝いとして直満の死により小野が得た領土を返すと申し出た。
「あの時以前の井伊に戻したく存じます」
政次のこの言葉は直満の死によりすれ違ってしまった亀との間にあるわだかまりも含め「あの時以前に戻したい」ということなのだと思う。
だから亀は「心得た、但馬」と言い、そして近寄って目線を合わせ「以後も、よろしく頼む」と直親は言った。
「はっ」と力強く答えた政次に見せたにっこり笑顔は直親のほんとうの笑顔だよね。
夜更けに二人だけで囲碁を楽しみつつおとわの心配をするなんて時間を持てるようになったことは嬉しいけど、でもこの関係改善はこの先の悲劇の前フリ・・・・・・・・・なのよね・・・。なんて容赦のない作劇なんだ。
そしてあの場所で跪いて「井伊の姫」の願いを聞き、それを叶えるべく誓うとかそんな王子様プレイどこで覚えたんだよ直親!!。
今回最もよかったのは昊天さんによる南渓和尚の物真似(笑)。ニャン渓和尚をエア撫でする昊天さん超ホッコリ(笑)。
次郎を和ませる昊天さんに対し無言で今川までついていく武闘派傑山さんというこの二人の在り方ほんとイイよね。ものすっごい妄想し甲斐あるわー。
そしてそして松也氏真がいまのところとてもいい。昨日のスタパで流れたこれからの松也氏真もなかなかよいヒールっぷりだったんで、ちょっと期待値上がってきた(みなさまはまだ期待しなくていいです。いいですからね?)。