雫井 脩介『望み』

行方不明の息子はリンチ殺人事件の加害者なのか被害者なのか。
ひとことで言ってしまえばそれだけの物語なのですが、辛い。とにかく辛い作品でした。
私には子供を産み育てる自身がないというよりそれに対する恐怖心があって、だから今も独りでいるわけですが(それだけが理由なのではなく私自身に問題があることが一番なのでしょうが)、こういう作品を読むとやっぱり私の判断は間違ってないと、それは逃げだとしても、将来後悔することになったとしても、それでも今はまだそう思ってしまう。