『仰げば尊し』第7話

留学は1年延ばせばいいじゃないと思ってたんで木藤良が「両方諦めない」と決断したのは良かったけど、もう一度仲間に入れてください(ってこの言い方がほんと可愛い)って頭下げた木藤良に「足引っ張んなよ」って言うのは青島じゃなくって井川のほうがよかったかなー。三馬鹿はもちろん青島も木藤良と一緒に「五人で」ステージに立ちたいけど、それはあくまでも五人の気持ちであって、「五人で」というその気持ち自体は他の部員たちには関係のないことなわけだよね。であれば頭を下げる木藤良を受け入れるかの判断を青島がすべきではなかったかなーと思うから。例えば有馬部長が「みんなどうする?」と聞いて、部員たち全員が賛成し、そんで井川が「足引っ張らないでくださいね、先輩」と言い、そんでヒャッホイって喜び抱きつく三馬鹿に笑顔の青島とかさ、そんな感じのほうがよかったと思う。
留学という個人的な事情で部から離れることを決断しかねてる木藤良を殴って追い出し、あいつを許してやってくれと青島が部員たちに頭を下げるのと、木藤良の復帰を青島が認めるのって話が違うよねえ?。前者は木藤良「個人」の話だけど後者は「部全体」の話なわけで、それなのにそういうの全部青島に担わせちゃうから吹奏楽部自体の掘り下げができないんだと思う。
五人が中心ではあるけど、吹奏楽部全員で全国大会出場という夢に向かっているわけだから、ここは青島ひとりを前面に出すべきではなかった。先生のところに全員でお見舞いに行ったり「チーム感」を出そうとしてるのはわかるけど、こういうところでこそ五人以外の生徒の存在意義を示してほしかった。
屋上でそれぞれの気持ちを木藤良にぶつける場面はすごくよかったんだけど(特に太賀高杢。この場面は特に太賀の演技力がこの年代では抜群であることを改めて見せつけたよね)、五人だけの物語ではないわけでさ、五人以外の吹奏楽部員のことももうちょっと上手く描けていればこのドラマはもっともっとよくなったんじゃないかなーと思うと、つくづく前半の某先輩がちょっかいだしてくるあたりに時間取り過ぎたことが悔やまれる。


楽器ケース背負って走るまっけんはカッコよかった。やっぱ走るシーンって運動神経の有無が如実に現れるよね。