牧野 修『犬は書店で謎を解く ご主人様はワンコなのです』

頭脳明晰で眉目秀麗だけど自分以外の人間は全員馬鹿だと思ってる傲慢でオレ様な「萩兎」と飼っている柴犬の「ハギト」の魂が落雷によって入れ替わってしまった!
という物語です(笑)。
タイトルと表紙、表紙をめくったら目に入る挿画を見る限り、まぁ・・・・・・緩そうな話なんだろうなーと想像しますよね。実際序盤は緩いんですよ。なので最終的に主従の魂が元に戻るとして、他人の相談事に乗る→解決を重ねていくなかでワンコになった萩兎と人間になったハギトが友情を育む的な、そんな小説なんだろうなーと思いながら読み進めていたところ、気付いたら爺専で炎が友達(放火魔)のサイコ女とのバトルになっていた(笑)。
それまでもお悩み相談にしちゃあクズ野郎にカモにされそうになる老夫婦とか、浮気だと思ったら末期がんだったとか、表紙にそぐわぬ重いネタだったりしてたんだけど、まさかこんな展開になるとは読んでる間ですら予想できませんでした。ちゃんと伏線というか前フリはあったけど、それでもこの物語の中にこんなサイコが出てくるとか普通思わないって。
ってところで気が付いた。そうだこれ作者牧野修だ。