途中いろいろあったそうですが、とにもかくにも全員揃って舞台上で東京千秋楽を迎えられてよかったです。
何が理由でどんな状態だったのか、どれほどキツイのか、観てるだけのわたしには想像すらできないのだけど、“キツさ”を売り(の1つ)にするようなコンテンツであって欲しくはないなーと、観ながらそんなことをチラっと考えたということを書き残しておきつつ・・・楽しかったです!。後述するけど内容というか質としては100%満足というわけではなかったけど、ガウチと相葉っちのツートップ、二人が舞台のセンターにいる空間は思ってた以上にパラダイスすぎた。CLUB SEVENに二人が初めて出た時も思ったけど、ずっと二人を見続けてきてよかったなーと心から思えて、そう思わせてくれるひとを好きでいられることが嬉しくて幸せ。
初見感想でも書きましたが、CLUB SEVENとの大きな違いとして、こちらは『“GEM CLUB”というショークラブが舞台』であり、舞台を通して玉野さんは支配人、紫吹さんがオーナーで原田さんがチーフ、愛加さんは紫吹さんがゲスト出演者として連れてきた将来有望な女優、そしてガウチと相葉っち以下9人の男性キャストは夢を抱きGEM CLUBのステージに立つ若者たちという『役』を演じているのです。CLUB SEVENの目玉であった50音メドレーは出演者の名前メドレーに変わりましたが、それもまたGEM CLUBで上演されるショーの“2部”という設定。
だからCLUB SEVENよりもキャストの素というか、役者“自身”が見える瞬間は少なくて、そういう面白さは期待したほどではなかった。でも正直CLUB SEVENのスケッチもネタが古すぎたり好みの笑いではなかったりするものが結構あって、その時間は退屈だったりしてたんで、これについてはどっちもどっちだなぁ。
で、ここまでひとつの流れに沿ったものにするのならば、1幕にもうちょっとストーリーが欲しかった気がする。1度しか観ないならこれぐらいでもいいかもしれませんが、これ客の半数以上は複数回観るでしょう?。となると設定に毛が生えたようなストーリー展開しかしない1幕は物足りないと思ってしまうよなーと。
年上の4人は“上を目指す”と言い合ってるけどその“上”って具体的にどこだよ?と。別に台詞として自分はどんなところを目指しているのか説明してくれというわけじゃなくてね、それぞれタイプの異なる4人だけど4人一緒に同じ場所を目指しているのか、それとも目的地は違うけど今は共に一緒にがんばろうぜってな感じなのか、それを想像することができなかったの。
年下チームもバイトがあるだの酷いのになると法事があるんでと嘘ついて練習途中で帰っちゃったりするんだけど、彼らがなんのためにステージに立つべく練習しているのかが見えてこない。バイトって言いだした子はたぶんほんとにバイトがあるんだろうけど、明らかに嘘ついてる子もいるわけでさ、そこにどんな理由であり背景があるのか想像することができなかったんですよね。
わたしはよく「関係性」という言葉を使うんだけど、9人の間に関係性を見出すことができなかった。現実と同様に劇中でもツートップ扱いであるガウチと相葉っちはなんとなく見えるものはあるし、タッくんと矢田ちゃんも役としての性格はなんとなく分かる気はしましたが、年下の5人は完全に団子ですからね。それぞれの「個性」はほとんど伝わってこなかった。
これ、あえてそういう作りにしたということなのかなぁ?。才能ある大人たちが本気の全力で面白いこと(バカなことw)をやるのがCLUB SEVENだとすると、GEM CLUBは原石を磨き上げてGEM(宝石)にしていこうという舞台なわけですよね?。つまり現時点では綺麗な宝石になれるかどうかわからない状態であると。ここから磨いて磨かれて宝石になれるかどうかはそれぞれの役者次第で、舞台上でその原石たちになまじ「役」としてアレコレ乗せてしまうとそこに嵌ってしまい輝きが鈍ってしまうかもしれないからとあえての没個性な作りにしたのかなぁ?。
であれば、その意図であり想いは理解できなくもないんだけど、とすれば年上チームしか合格点はあげられない。
初見感想で何度観ても相葉っちとタッくんしか見ることができないと思うと書きましたが、年下チームも見ようとはしたんですよ。見ようとした結果、元から知ってる龍輝と大久保くんは勿論、石川新太くんも荒田至法くんも渡辺崇人くんもみんな区別がつくようにはなりました。でもそれだけ。それぞれの売り、それぞれらしさのようなものはわたしには見て取れなかったし、顔と名前がわかるというだけでわたしにとっては最後まで5人まとめて“年下チーム”でしかなかった。まさか顔と名前を覚えてもらえればそれだけで充分だとか、そんな低い目標設定じゃないですよね?。顔と名前を覚えたって現時点でわたしはこの5人にお金払う気にはならないよ?(そういう意味ではこの内容、このレベルで9500円というチケット代はちょっと高いかなーという気がする)。
でも繰り返すけど「役」を演じながらもその役を掘り下げるような場面は与えられていないわけで、名前メドレーでは一応ひとりずつスポットが当たるようにはなっていたけど、扮装してる程度でガッツリメインで歌ったり踊ったりするわけでもなかったし、もうちょっとひとりひとりを『見せる』ための演出があってもよかったかなーという気はします。
その上で、CLUB SEVENが10年かけて育ったように、GEM CLUBも作品・キャスト共に「これから」なんだとは思います。今回だけで判断するのは早いとは思います。
でも、「これから」だからこそ、もっとガツガツ『俺を見ろ!!』ってなガムシャラさを見せて欲しかった。
千秋楽でキャスト全員から挨拶があったんだけど、みんなしっかりしたこと言ってんのよ。立派に挨拶できてんだけどさ、どいつもこいつも同じことしか言わないわけ。もっと自分の言葉で言えばいいのにって、こういうところでアピールすればいいのにって歯がゆかった。
・・・世代なのかなぁ?。別にかしこまってるとかでなくいつもどこでもこんな感じなのかなぁ?。
初めてCLUB SEVENに出た相葉っちがあれだけギラギラしていたことを思うと、ほんと物足りないというかつまんないというか、うーーーーーん、GEM CLUBがこれからも続いていくとして、このレベルでこんな感じの原石ばかり出るのだとしたら、わたしにはちょっと厳しいかも。とはいえガウチか相葉っちが出るなら観るに決まってるんだけどさw。
というわけで、ガウチと相葉っち。ここまでダラダラ不満を書き連ねてきましたが、ガウチと相葉っちが並んで歌って踊ってしてるだけでわたしは幸せです。なんだかんだ言っても相葉っちが素敵ならそれだけで満足できるのがわたしなんです。
ガウチは初日から千秋楽までわたしが観た回全て安定して背中で引っ張ってたけど、相葉っちは下手したら誰よりも緊張してんじゃないか?と思ったほど笑顔がない初日で、先頭に立って引っ張る立場になるとまた違う大変さがあったりするのかなーなんて思ったりしたんだけど、笑顔がないのではなくキリっとした顔してたんだなって、次に観たとき気づいた(笑)。
ていうか相葉っちはあれだね、大人になったね(笑)。ここまで年下が多い現場にいる相葉っちって見たことがないと思うんで(せいぜいが同年代だったかと)そのせいかもしれないけど、かつてはまぶしいほどのキラッキラした存在だったものが今も相変わらず華やかでキラキラしてはいるんだけど、輝きの質が変わってきたように感じました。例えるならば109だったのがルミネになった感じ?w。ルミネじゃあんま変わってないような感じがするけどでもまだ伊勢丹まではいかないし、高島屋ほど落ち着いてもいないし・・・となるとルミネかな?とw。
それが最も伝わってきたのが椅子ダンス。ハット被って椅子を使うダンスがあるんだけど、以前の、それこそCLUB SEVENに初出演した頃の相葉っちだったら踊れはするだろうけどキマリはしなかったんじゃないかなと思うの。魅せるダンスとまではいかなかったんじゃないかなーって。でも今の相葉っちはバッチリきまる。まぁ隣でキレッキレのバリッバリでこういうダンスを踊れちゃう、こういうダンスが(素質的も)似合っちゃう男が踊ってるんで見比べると美しさとしてはまだちょっとガウチのほうが上だなとは思うけど、相葉っちもなかなかどうしてキマってたんですよこれが!!。
ていうかこの二人は明らかにタイプが違うのがいいよねー。2幕最初のストーリー仕立てのショーでガウチはボスの妻である紫吹さんと、相葉っちはボスの娘である愛加さんとイチャコラするんだけど、ガウチのほうは明らかに肉体関係あるだろうwというアダルト臭なのに対して相葉っちのほうはまだ抱擁がせいぜいだろうというピュアさがあるんだよね。もちろんそういう演出でありそういう役柄を与えられてはいるんだけど、舞台上での練習着の色がガウチは赤で相葉っちは青であるように、個性が明確に違うからこそ玉野さんはこの二人をGEM CLUBの柱にと考えたのだろう。
で、その二人の間でしなやかに踊りながら色気をダラッダラ放出しまくってたのが植原卓也な。OP(M1)の途中でタップシューズに履き替えるために一人ずつ踊って捌けるんだけど、タッくんは一番最後なのね。客席に背中向けてステップ踏みながら出番を待ってるんだけど、タッくんの番がきてクルっと前を向いた瞬間の顔!!!ジャケット肌蹴て華奢な肩を露出させつつ唇舐めるタッくんってばもう・・・・・・・・・・・・・カッコよすぎてムカつくわ!!!。
もうね、タッくんに関してはカッコイイしかないの。どんな扮装をしても、パッパパラリラのおじさんやっても(似ててワロタw)巨人の全身タイツ着ててもカッコいいの。女装して矢田ちゃんとブスブス言い合ってても・・・・・・・・・いやさすがにこれはカッコよくはなかったけど(笑)。
でもタッくんの女装は絶妙なんよね。素材的にガチとネタとの間で見事なまでに絶妙で、なおかつ(見た感じ)照れ一切なく振り切ってやってくれるんで心置きなく笑える。
タッくんがGEM CLUBに参加すると知った瞬間、「きっと合う」と思ったんだけど、ネタものやってるときとカッコつけてるときのギャップとしては今回はタッくんが一番あった&よかった。CLUB SEVENメンバーで言うと圭吾さんタイプ。
いくら新しいステージとはいえCLUB SEVENを踏襲してるもので、それを引っ張るCLUB SEVEN経験者であるガウチと相葉っちとポジション的に「並ぶ」のってよくよく考えたら大変だと思うんだよね。出番とかほぼほぼツートップと同じだし。タッくんなら出来るだろうって当たり前に思ってたところがあったんだけど(最初の数回はそのことに思いが至らなかった)、あれ?よく考えたらガウチと相葉っちの隣でこんだけこなせてるってすごくね??と気づいた瞬間タッくんのカッコよさが5倍増してピギャー!。いつもだけどピギャー!w。
ダンスのシンメ的にはガウチと相葉っち、タッくんと矢田ちゃんだし、ペア的にはガウチとタッくん、相葉っちと矢田ちゃんだったんで、相葉っちとタッくんが直接絡む場面はそれほど多くはなかったんだけど、1幕ラストの全力少年(この流れこの場面でこの曲をセレクトするセンスが・・・玉野さんよな^^)で立ち位置が隣になるんですよ。この瞬間の華やかさパねかった。スタイル抜群の二人が笑顔で肩組んでる空間のオーラはんぱなかったです。
これからGEM CLUBがどういう形どういうスパンで展開されていくのかまだわかりませんが、いつもツートップが揃って出るとは限らないだろうから、相葉っちとタッくんがメインとなる日がいつ来てもいいように心と予算の準備だけはしっかりしておこうと思う次第です。