羽田 圭介『スクラップ・アンド・ビルド』

スクラップ・アンド・ビルド

スクラップ・アンド・ビルド

改めまして、第153回芥川賞受賞おめでとうございます!!!。
私にとって羽田圭介さんは超ド級の粘着性変態作家なので、芥川賞受賞は喜ばしいものの状況が“通常の芥川賞受賞”とは異なるし、羽田さんもそれに全力乗っかりされてる姿を拝見する機会も結構、思いのほか、ていうかなんでこんなにバラエティでまくってんの!??・・・ってぐらいあったりするので、作品というよりも羽田さん自身に興味を持ってしまった人々が軽い気持ちで作品を手に取ったとしたらどんな感想を抱かれてしまうのだろうか・・・と他人事ながら心配していたわけですが、この作品なら受賞作として問題ないです!!(質の話ではなく内容(描写)という意味で)。
恋人に対する目線や母親に対する気遣い皆無なところとか、あとまぁトレーニングの一環としてのオナニー3回とかね(笑)、そこかしこに羽田圭介らしい偏執的な描写があるものの、内容的には「祖父の介護をする孫の話」で間違いないんで、これは全然大丈夫。これだけなら・・・・・・だけど(笑)。