『天皇の料理番』最終話

リアリティという意味での現実というか社会性を取り入れて作られたドラマならばともかく、基本は現実は現実ドラマはドラマであるべきだと思うのですが、さすがにこれはちょっと今の状況的に切り離して考えることができず、なので最終回の内容については触れまいとして、一人の男の人生のドラマとしては非常に見応えがある作品でした。たけさん目当てで観始めましたが、最終的にはたけさん関係なくただただ秋山篤蔵というクズ男に泣かされてしまった。
振り返ってみるとちまちま延長したものの後半になるにつれて駆け足になったというか、兄やんの死を境に云わば「個人」の話だったものが「国」の話になってしまったことで濃度が薄まってしまった感は否めませんが、それでも天皇の料理番・秋山篤蔵の物語として、しっかりと描ききってくれたなと。脚本・演出・美術、そして役者の演技とすべてにおいて概ね満足。
中でも佐藤健という役者のクレバーさと、黒木華という役者の受ける演技の巧さと、鈴木亮平という役者の根性が印象に残りました。哲太と美保純の両親もよかったし高岡早紀と蛾次郎夫婦もエロかったし、いつもいつも素敵な宇佐美さんは最後までいい仕事しすぎだし。これだけ押さえた演技してるのに渋い色気がダダ漏れしてる小林薫ってばもうもうもうっ!。
あ、あと忘れちゃならねえ英明さんのカッコよさな!!。これコストパフォーマンスとしては英明さんのドラマ史上ナンバーワンかもしれないw。


しっかり「ドラマを観たな」と思える充実した時間を過ごせました。佐藤健はこれで頭いっこ抜けたね。くそーいい仕事しやがって!!。