怒涛の展開になるであろう次回とのギャップというか静から動というか、そういうものを意図しての構成ではないかと想像しますが、警察VSマスコミだけで1時間押し切るとかすごいわこれ。面白いか面白くないかという話ではなくこの心意気が。ドラマとしてはもうちょい1話ごとに大きなものでなくていいからカタルシスというか、盛り上がりが欲しい気はするし、誰にも共感できない中で今回のような話、こういう空気を見せられ続けるのはキツくはあるんだけど、でもなんともいえない生々しさがあって、繰り返すけど面白いかどうかではなく作りたいもの見せたいものってのは伝わってくる。なんかもう、ムッとする匂いまでしそうな画面だったもん。
つーか森岡さん演じる二課長の使えないっぷりがリアルすぎる。まさに頭はよくても実務能力は低い気弱で従順なキャリアってのを絵に描いたような男で、これまでギャーギャー文句言って広報室を困らせてた絢斗くん率いる記者クラブの面々とは比べものにならない本物のゲスっぷりを見せる東京からきた記者役の堀部さんとあわせてここはキャスティングの勝利だわ。落合がなぜ頑張るのか、そこまで描いてこその落合二課長なんで、ここはなんとか削らずにお願いしたい。
まぁ・・・秋川がもうちょい微妙なニュアンスを伝えられる演技力のある役者だったらなんとかあの場を上手く収めるべく（県警を庇うべく）二課長の発言を誘導しようとしたものの東京から来た記者たちには全く通じず圧倒されあっという間に主導権を握られるしかないD県警の記者クラブ員たちの歯がゆさであり悔しさでありってのがもっと明確に伝わってきたかなーとは思うけど。ていうか演技力以前にやっぱり絢斗くんだと“若い”んだよね。わたしのイメージ的にはむしろ新井浩文の方が適役なぐらいなんで（「人事権者（二渡）に弱味みせたら将来広報官になれなくなるんで」とか新井くんの諏訪は思ったよりもいいんだけど、こっちのほうが新井くんらしいってか新井くんをキャスティングするなら秋川で見たかったとは思う）、見た目からして本社記者との差が歴然だからハナから相手にならない（相手にされてない）感ありまくりで、兄ちゃんあんま無理すんなってな気になってしまう。
ラスト1回。尾美としのりを楽しみにしつつ、どうかうまくまとめてくれますように。
