長江 俊和『出版禁止』

出版禁止

出版禁止

作中作を始め、「真実」に至るまで何層もの入れ子構造というか、こうだと思ったら実はこうで、と思ったらさらにこうで・・・ってな感じで進むんだけど、その行程であり流れはいいとしても過剰演出すぎて、かえって逆効果になってしまった。ホラ面白いでしょう?と押し付けられている気がして、この話がどうなるんだろうという興味が持続しなかった。
で、そこへもってきての作中ルポに仕掛けられていた「児戯」ですよ。おいおいマジかー・・・・・・と脱力してしまう感じはまさに「児戯」ということになるのでしょうが、そこで完全に興味が失せちゃったもんで最後の1行も「へぇー」でしかなかった。