- 作者: 桐野夏生
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2015/01/30
- メディア: 単行本
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時代や世界観が全然違う物語の中でやっぱり感じるのは女の逞しさなんですよね。
おまえたちは女である。だから、男に所属する物だ。男のズボンや靴と同じように、男の持ち物であり、牛や豚と同じように、男の家畜である。
絶望的な状況下でこんなことを言われても、それを諾々と受け入れはしない強さ。
一方で、どうしようもない現状から逃れるためには、状況を好転させるためには“女”を使うことを厭わない女もいて、その強さはやっぱり女だからなのだと思う。
そして男は逃げる。もしくは諦める。誰かのために何かのためにと自分に言い訳しつつ牢獄の中で生きることを受け入れる。
もちろん個人差はあるけれど、それでもそういう生き物なのだと思う。