東出 祐一郎『ケモノガリ6.7.8』

ケモノガリ (6) (ガガガ文庫)

ケモノガリ (6) (ガガガ文庫)

ケモノガリ (7) (ガガガ文庫)

ケモノガリ (7) (ガガガ文庫)

ケモノガリ (8) (ガガガ文庫)

ケモノガリ (8) (ガガガ文庫)

イヌガミさんの戦いに、イヌガミさんの最期に泣いた。7巻ラストの見開きイラスト見て朝の通勤車内で泣いたわ・・・。
ただの獣になりながらも本能だけで武器を届け最期の瞬間「犬」として死んだイヌガミさん。
『今日、僕の友達が二人死んだ』
そうだよね。知性だけでなく肉体があってこそのイヌガミさんだもん。
イヌガミさんは最後までカッコよかった。
と、イヌガミさん目当てで読み続けていた私的には7巻がクライマックスだったんで、楼樹VSアストライアの人外バトルが描かれる最終8巻は気楽に読もうと思っていたのにCIAの工作員たちかっけえ!!爺ちゃんたち超かっけえ!!!。
やっぱり超人バトルよりも特殊訓練を受けてはいるものの“人間レベル”である人達の戦いのほうが読んでいて燃えるよなぁ。
って、シャーリー姐さん!???。
楼樹と行動を共にするシャーリーの目的ってのもシリーズ通して引っ張り続けた「謎」だったわけですが、鬼畜すぎてワロタ(笑)。ていうかなんという一撃必殺(笑)。


なんの気なしに手に取ったシリーズですが面白かった。バトル描写は正直そうでもなかったんだけど、楼樹とアストライアを筆頭にどいつもこいつも壊れてる登場人物たちなんだけどみんなどこか切なさを内包してるんだよね。抒情的というか。そこが魅力的でした。