乾 ルカ『森に願いを』

森に願いを

森に願いを

人生うまくいかない人たちが不思議な森に入りこみ、そこで素敵なテノールの声をもつ森番の青年と出会うことで救われたり前向きになるキッカケをもらったりする物語なのですが、この森番の青年の特徴としてわざわざ「テノール」とその声の魅力を名言されているので、この青年は森に住むフクロウの化身か、もしくはそのものズバリ森の妖精さんだとか、そういう存在なんだろうなーと当たり前に思いながら読み進めたら最後に明かされた森番の背景が超生々しかった・・・。これはキツイ・・・。それどころかそれなりの街中に結構な広さの森が存在している理由それ自体も結構なエゴっぷりで、予想外の展開に驚いてしまった。こういうの嫌いじゃない。