『デート〜恋とはどんなものかしら〜』第6話

人生掛かってるとはいえ、巧結構頑張ってるよなー。
たった一日電車に乗って新宿とか渋谷を通過するぐらいはともかくとして、「正月に藪下家へ出向く」ためにお雑煮作る練習したり(レシピ覚えたり)百人一首覚えたり、結構な努力をしてると思うの。
だからこそ、どこからかは定かではないものの自分との交際について父と巧の会話を聞いた依子がそれでも“努力を無駄にするのはよしとしない”という理由でもって巧にお雑煮作りをさせる流れが自然なわけで。
で、そこで奇跡的にお母さんの味を再現出来ちゃったってところまでは予想の範囲なんだけど、そこから先ですよ!!。
普通の女の子でいてほしいとレシピを残してくれたお母さん、お母さんのレシピでお雑煮を作るチビ依子、チビ依子のためにレシピの数字を書きかえる父親、そうと解ったうえで父が書きかえたレシピ通りお雑煮を作り続けた依子って、これだけでもうホロっとなってしまうのに、巧が作ったお雑煮がお母さんの味で、感動する依子父・・・の向かいで号泣する依子で思わずもらい泣きしそうになって、それを目撃しちゃう切ない鷲尾くんを挟み、巧は藪下さんに教えてもらった通りのレシピで作ったのに、依子にはその味が出せず巧が出せたのはなぜか?→無意識で依子がお母さんの残したレシピを教えたから・・・って、なにこの誰も予想できなかった結末!!。
チビ依子が初めて作ったお雑煮だけがお母さんの味になり、巧が作ったお雑煮もまたお母さんの味だった。
チビ依子が初めてお雑煮を作ったときは純粋に純真に「お父さんにお母さんのお雑煮を食べさせてあげたい」という気持ちで作ったものの、それ以降は「お母さんの味を再現する」ことに気持ちが向いていた、つまり目的が変わってしまっていたがために再現できなかったのだと。で、藪下さんの前から「消えます」と宣言した巧はこれが最初で最後、藪下さん(とお父さん)へのいろんな感情=「心」を込めてお雑煮を作った、ゆえにお母さんの味が再現できたのだってなわけで結局のところ「真心」ってやつが決め手だとしても、はたまたどちらも正真正銘の「ビギナーズラック」ってやつだったとしても、依子が子供の頃のように泣きじゃくった、お母さんの跡を継ごうと、お母さんの代わりになろうと頑張り続けた依子が巧の作ったお雑煮を食べて子供のように泣いた・・・という結果が全てってところで終わっても充分満足できただろうに、父親に巧を気に入ってもらいたいという依子の“無意識”が働いたからかもしれないって、なにこの絶妙なスパイス!!(スパイスといえば蛇の太郎を煮込んだことで出汁が出たってなトンデモ展開だったらどうしようかと思いましたw)。
娘のことを「変わった子だから上手く騙せると思ってるなら・・・許さない。絶対に許さない」と言う父は娘が思ってるよりもずっとずっと娘のことを「解ってる」んじゃないかなぁ。レシピの数字を書きかえたのは自分だから、娘がそのレシピ通りに作るお雑煮が母親の味にならないことはわかってるわけだよね。そしてきっと娘が母親の味とは違う(自分が書きかえたレシピの)お雑煮を作り続ける気持ちも理解してるんじゃないかなぁ。それなのに娘の交際相手が妻の味のお雑煮を作った。お雑煮を食べた瞬間はもう食べられないだろうと思っていた妻の味を口にしたことに驚いただろうけど、お雑煮を食べながらボロ泣きする娘を見てなぜ谷口くんが妻の味のお雑煮を作ることができたのかわかったんだと思う。娘が本当は正しいレシピ(の数字)を覚えててそれを谷口くんに教えたとかそんなことはわからずとも(考えずとも)、娘の気持ちに気付いたんだよね。
だから相手の属性には不満も不安もあるんだけど、ていうか不満と不安しかないんだけど、それでも二人を初詣に送り出したのだろう。
そこにはもしかしたら巧の言葉も影響してるかもしれない。
「料理・・・普段やってません。僕は、誰かに寄生するために結婚したいんです。依子さんのこと好きなのかどうか・・・多分・・・好きじゃないと思います。すいません・・・。ただ、騙せるなんて思ってません。僕みたいなの相手にしてくれるの・・・依子さんくらいでした」
好きかと聞かれたら多分好きではないと思うなんて言う男と娘を付き合わせたいはずがない。寄生目的よりも娘に対する愛情がないほうが親としては許し難いんじゃないかと思うし。それでも僕みたいなの相手にしてくれるのは依子さんだけだという巧の言葉は真摯だった。たとえそのうしろに「だから依子さんと結婚したい」という寄生目的の言葉が続くとしても、あの時の巧は巧なりに依子さんと依子さんの父親に対して誠実だったと思うの。
まぁ「自分勝手な理由であの子と付き合っているのなら、やめてくれ。あの子のことを本気で思ってないなら、好きでないなら、消えてくれ」に対し「消えます」って言っちゃったんだけどさw、でもそれは『自分勝手な理由』よりも『依子のことを想う父親の気持ち』を優先したからだよね。スティーブ・マックイーンについては随分と見下されたけどw、そういうところはちゃんと“わかる”人間だってことはこのやりとりで依子父に伝わったんじゃないかな。
だから「消えます」をなかったことにし、二人で初詣に行かせたお父さんの気持ちは理解できる。
そして巧は自分が作ったお雑煮を藪下親子が美味しいと言ってくれたことで、喜びのような感情を抱いたんじゃないかなぁ。自分のしたことで他人が喜んでくれることの嬉しさを知ったというか。だから父親と話して一旦は本気で消えようと思ったけど、やっぱり藪下さんと結婚したいと思ったんじゃないかなーと。まぁ基本言われるがまま流されてるだけなんだろうけどw。
で、前回あの流れであのオチだったから今回もまた衝撃&笑劇のオチがくる・・・と思わせて、この流れからそのまんま二人とも「結婚できますように」でキター!!ってなオチになるかと思いきや、まさかの『世界平和』www。
まぁ依子にしてみりゃ結婚は自分の努力でどうにかなるというか、結婚に向けて努力し続ければできないはずがない(という持論である)わけで、神頼みする必要なんてそもそもないんだろうけど、それにしたってこの流れで世界平和はオチとして見事すぎるwwなんというスケールの違いw。
って、前回のWファーストキッスが全くの無意味だなんて!!(キスに続いて叔母様の協力プッシュで鷲尾くんを“そういう対象”として意識してもいいだろうに、まったくもって眼中に入れない依子ってなんなの!?w)。
って、巧のとーちゃん平田満かよおおおおおおおおおおおおおおおおお!!だからわたし満にはめっぽう弱いんだって!!!。


正月に営業しててかつ蛇を診られる動物病院が近くにあってよかったです。これで太郎死んでたらいろいろと台無しだもんw。