『デート〜恋とはどんなものかしら〜』第4話

冒頭でデートしてる巧と依子を描き、なぜ二人がこの日デートするに至っているのかをさかのぼりながら描くというのは初回から巧い見せ方だなというか、このドラマの特徴の1つだなーと感心しながら見てるわけですが、今回はデート以外の部分が素晴らしすぎた。年明けて2月に入って世間はバレンタインに浮かれているこの時期にクリスマス話やるって何考えてんだ!?と思ったもんですが、サンタクロースに対する両者の(子供時代の)見解の違いからクリスマスプレゼントを経てサンタ姿の不審者が官舎に忍び込みまくりからの夜這いde逮捕というお約束展開、そしてそれが最後に「肩たたき券」という誰もが憶えのある懐かしいエピソードに昇華され、、さらになぜか合鍵が鷲尾くんの手に入ってしまうという次への展開の前フリまで、なにひとつ無駄のないかんっぺきな展開であり、その中にちゃんと月9らしいすれ違いとキュン☆があったりして、そんでもって漫画の分類とか小ネタもしっかり面白いだなんて、もはや神業としか思えない。
って思ってたら予告wwwww号泣しながら「依子さんはこんなに頑張ってるじゃないかあっ!」と叫ぶ鷲尾くんなんだこれ(笑)。恋愛ドラマ脳のさわやかイケメン要員かと思いきや一気に変人でギャグ担当とかイケメンに対して容赦ねえな!!(笑)。
ってまさか月9で博己くんの009のジョーコスが拝めるだなんて思ってなかった!!・・・けどなんだろうちょっと切ない(笑)。チャオからコレ・・・に加えて電気うなぎとウォウウォウウォ〜って歌ったりクリーム玄米ブラ〜ンって歌ったり、もう世の中的に「へんなひと」イメージになってしまうのではないかと(笑)。
つーかキッスすら「35年守ってきたのに」とか言ってたけど、ファーストキスすらしたことないくせに寝てる藪下さんにぺっとり抱きつき「僕が貴女のサンタクロースです」とか言ったってこと!?。キャラブレてんじゃねーか!
・・・一瞬そう思ったんだけど、でも島田兄に「今夜決めろ」と言われたことに加えあの時の巧は薬を飲んでだいぶよくなったとはいえ発熱状態の延長線上だったわけで、そう思えば納得の範囲だよなぁ。
ここひとつとってもそうだし、ほんと無駄が一切ない計算しつくされた展開で、感心通り越してこれはちょっとなんと褒め称えたらいいのかわからなくて震えるレベル。娘の部屋で父と男が鉢合わせし警察呼ばれたところへ知らせを受けた娘が駆けつけるってな展開において、父も男も娘も全員揃ってサンタコスであることがこうまで自然、いや「当然」であるとか意味わかんないし、小林多喜二全集が安物のネックレスを経て肩たたき券になるこの流れの見事さよ。巧少年がよくプレゼントをくれたこと、それを今でも大事にとってあるという巧母。ここまではただの思い出話かと思ったのにまさかここから肩たたき券になるとはねー。
肩たたき券は紛れもなく母親から貰ったお金で買ったものではなく今現在の「巧自身が贈ることができるプレゼント」なんだよね。今の巧は子供レベルのことしかできない(母親に育て方を間違ったという“心無い”依子に対し、いつものように他者の言葉を引用することなく「親は関係ないだろ!」子供のように言い返したのも印象的)。だけどそれは依子にとって求めていたものである。値段とか価値の問題じゃない。「これだ」と思えるマッサージ機(肩こり解消法)がなかなか見つからない依子が肩もみされながら「これだ!」と言ったのはそういうこと。依子にとって必要なものを巧が提供することができる(できた)ということなんだよね。これ結構な進歩だろ。
主役二人の物語をしっかり進めながら、巧母と依子父の想いも描く。さらに高等ユーミンというネタをぶっこむタイミングとしてもここしかないってな感じで、まさしく神回と呼ぶにふさわしい4話でした。あーもう毎回毎回面白すぎ&満足すぎでこわいー!。