『デート〜恋とはどんなものかしら〜』第2話

1話であれよあれよという間に怒涛の意気投合を果たした依子と巧は親を安心させるために2度目のデートを決行。魔の巣窟であり堕落の象徴である遊園地でデートを楽しむための参考にすべく交渉したカップル師匠(今回のMVP)の教えでフェイスペイント&猫耳着用であっち向いてホイなんてしちゃったりしつつ(巧弱すぎww)なんとかデートの予定を終了するが、ヤンキー兄妹の助言によりプロポーズをするつもりの巧の前におせっかい焼きの鷲尾が現れ巧について勝手に調べた結果を暴露。
自分から話すつもりだったのに何で言うんだよ口挟むなよと文句言いつつ「そうだよ!僕は無職だよ!藪下さん、僕は無職なんです!」と2話にして早くもカミングアウト!!。
ニートバレを中盤ぐらいまで引っ張るのかと思ってたんで、えー!?これどうなんの!??と思ったら・・・


「出版社を辞められたんですか?」
「辞めたわけではなくて・・・」
「倒産ですか。今出版業界は厳しいと聞きますし」
「違うんです。出版社にいたことはないんです」
「ではこれまではどのような仕事を?」
「だから・・・仕事はしてないんです」
「いつ頃から?」
「ずっとです」
「ずっとって・・・」
「ずっとです!生まれてこのかた。藪下さん!僕は、高等遊民なんだ!!」
「・・・・・・はい?」
(鷲尾「高等遊民・・・?なんだそれ?」)
「明治から昭和初期にかけてよく使われていた言葉だ。高等教育を受けながらも働かず、読書などをして過ごす人のことで漱石のそれからにおける長井代助、こころにおける先生などがその代表例だ」
(鷲尾「読書などをして過ごす・・・?」)
「その人収入は?」
「ありません」
(鷲尾「どうやって生活してるんだ!?」)
「衣食住は実家にいるんで困らない。ほとんど外食もしないので遊興費もかからない。金が必要な時は母に出してもらっている」
(鷲尾「それってニートだよな・・・あんたニートなんだな!?」)
高等遊民だっ!!」
(鷲尾「ニートだろ!!」)
「改めて聞きますが、健康なんですよね?」
「健康です」
「病気や障害があるわけでは」
「ありません」
「それでも働かないんです?」
「働かないんです」
「なにか勉強されているとか?司法試験とか資格を取得するためとか」
「いえしてません」
「では将来の夢があるんですね。芸術とかそういった分野の」
「ありません」
(鷲尾「じゃあ普段何をしてるんだよ!?」)
「だから家で読書や映画音楽鑑賞をし、教養を深めてるんだよ!」
「それをニートの引きこもりって言うんだろ!」
高等遊民だって言ってんだろうが!!!」


なんだこの会話w。なにこいつキレてんのかとw。
さらに18時半にプロポーズのためのダメ押しサプライズまであと3分ほどしかないってんで・・・


「もうすぐ僕のパートが来てしまう!クソッ、時間がないから駆け足で説明するけどよく聞いてください。僕の生活は母が自宅で開いている美術教室のわずかな収入からなりたっています。家や土地はもう抵当に入っていて僕が将来相続できる資産はゼロに等しい。つまり、母にもしものことがあったら、その時点で僕の生活は破たんを迎えてしまうんです。そして母は原因不明の体調不良で、もう、そのカウントダウンは始まっているんです。僕は一体どうしたらいいのか途方に暮れました」
(鷲尾「働けばいいだろ」)
「来る日も来る日も考え、そしてある結論に達した」
(鷲尾「働くしかない」)
「母に代わって寄生する相手を手に入れるしかない」
(鷲尾「なんでそうなるんだ!?」)
「それは、妻という存在であろう」
(鷲尾「違う働け!!」)
「藪下さん、僕は貴女の資料を見た時ビビっときた、この人だって思った。結婚後も働くことを望んでいて、国家公務員だから福利厚生もしっかりしてるしリストラも倒産もない。給料も安定している。寄生するなら、もう、この人しかいないと思ったんだあっ。あーもうっ!!(時間がない)」

♪とってもとってもとってもとってもとってもとっても大スキよ〜

大作ミュージカルのアンサンブル並の人数をバックダンサーとして従え華麗に踊った挙句最後は帽子を放り投げて跪き


「藪下さん、僕と結婚してください!」


2話でもうプロポーズかよ!!!。しかもあんな公衆の面前で大々的なフラッシュモブプロポーズて!!!w。
ていうか酷いw「寄生するならもうこの人しかないと思った」がプロポーズの言葉ってまじ酷いwww。
駆け足説明という必死のアピールからのフラッシュモブへの流れ、寒いシーンになりそうなところをボックスなら踏める(笑)と言いつつなんだかんだでしっかり踊る巧の本気ってか博己くんのやりきりっぷりで滑稽さと切実さを含みつつも見事に笑いにしてみせ、その背後にフラッシュモブという行為自体に感じる気味の悪さ、やってる当人は楽しくてもはたからみると薄ら寒い感じ、そういうものもあったりなんかして、この展開(この演出と演技)は素晴らしいと思いつつも言ってることがほんと酷すぎてw。
後ろの人達に「ごくろうさまです」とねぎらいの言葉をかけつつ「つまり、谷口さんは今、私に求婚をしている、ということですね?」と確認する依子に
「はい。ちょっと中途半端に踊り始めちゃったんでうまく伝わってないかもしれない・・・」
って、中途半端に踊り始めちゃったから伝わってないかもとかそういうことじゃねーだろうよwwwww。
さらに「寄生先が欲しかっただけだろ、働け!」と鷲尾に言われ


「おまえな、働け働けって簡単に言うけどな、僕は四捨五入したら40だぞ!?今更なんの仕事ができるって言うんだよ!?」
「その気になればなんだって出来る!」
「おまえ、仕事というものはな、そんな甘っちょろいものじゃないんだよ!仕事を舐めるな!!」


って、お前が言うなwwwお前が仕事を語るなwwwww
と思ったら鷲尾くんが「それは仕事をしてるやつが言うセリフだ!なんで働かないんだ!?」って、もう見事すぎんだろこの流れw。
さすがにこれには言い返せないだろうと思いきや、
「それは、高等遊民としての矜持だ!!」
ってこいつ心底ダメだ感(笑)。


で、
「藪下さん!お願いです!僕と結婚して僕を養ってください!お願いします!!」
本気土下座(する巧と一緒になって土下座してお願いしてくれるヤンキー兄妹いい奴らだよなぁ。こんなにいい友達がいるのに・・・と思うと巧のクズ度がさらに上がるw)。


で、高等遊民の人生を賭けたまさに一世一代のプロポーズに対し依子がどう答えたかというと・・・


「お断りします」


ですよねー(笑)。
でも「あなたの生き方考え方は理解しますが、根本的に認められません。社会のシステムからすればエラーです。人生は目標に向かって努力することに価値があり、それこそが喜びです。でもあなたにはそのような向上心もない。あなたは自分本位の価値観の中でのみ生きていて、社会の一員であるという概念がない。人はすべからく社会に貢献するべきです。」「私は親孝行したいという動機があるが、あなたは病気の母を見捨てようとしている。軽蔑します」
と駄目押しとばかりに正論を説かれるも


「・・・軽蔑してもいいです。それと結婚は、無関係だ。結婚は契約だから、軽蔑してても契約なら結べるはずだ」


人生掛かってるだけあって粘るなー(笑)。
結婚は契約であって愛情やらなにやらという感情は不要だという意見には同意してたはずの依子なので、これに対してどう返すのかと思いきや「結べるわけないでしょ!あなたは契約を結ぶ資格がありません」って、あれ?これちょっとそれまでの発言のように理路整然というわけではなく感情論っぽくないか??。
巧もそれを感じ取ったのか、


「君達の言ってることは、何もかも正論だ。理屈ではね、僕は確かに負け犬でダメ人間かもしれない。でも、負け犬でなにがいけないっていうんだ?。君達の言ってることは全部理屈だ。社会に貢献しなくたって、親孝行しなくたって、別にいいじゃないか!。僕に言わせればな、君達こそ現代の貧相な価値観に凝り固まった哀れな人種だよ。人間にはな、いろんな生き方があったっていいんだ。明治から昭和初期にかけて働かずに教養を磨く高等遊民という生き方が認められていたんだよ」
(鷲尾「今は平成だ!」)
「それが理屈だって言うんだよ!。女性が結婚して、家庭に入ることを永久就職と言った。永久就職が決まった女性はみんな祝福して送り出したはずだろ?。女には外で働かないという選択肢が立派に与えられてる。なんで男には与えらえないんだ。男が永久就職したっていいじゃないか。えぇっ!?現に妻が働き夫が専業主夫となって家庭を守る、そういう形態の夫婦はたくさんいるぞ。君はそれを否定するのか!?」
(鷲尾「妻を支えるために家庭を守るのと始めから寄生するために結婚するのとは根本的に違うだろ!」)
「どこが違うんだよっ!?説明しろよっ!?汗水垂らして働いて金を稼ぐことも確かに立派だろ。だがな、金儲けをせず世俗を離れて生きることもまた尊いはずだ!違うかっ!?人の生き方にエラーなんてものはないんだ!幸せは人の基準で決めるものじゃないんだ!君達がな、善だの正義だの言ってることはな、所詮、世間がつくった倫理観の受け入れに過ぎないんだよ!。善とは!家畜の群れのような人間と去就を同じうする道にすぎない! by 森!鴎!外!!」


言い切ったー!!!!!w。
いやあ・・・すごいな。なんかすごい。こうやって文字にするとほんとクズ発言でしかないんだけど、なんか思わず頷いてしまいそうになる異様な説得力。
そしてこの怒涛の長台詞を「え?いまなんて言った??」となることなく一気に『聞かせる』博己くんの力よ!!!どうだ思い知ったか!!!(←鼻の孔おっぴろげつつ)。


と思ったら。


「この指輪はどうやって購入したんですか?」
「母に出してもらったんだ」
「お母様に婚約指輪を買ってもらって恥ずかしくないんですか?」
「恥ずかしくないっ!」
「40にもなって」
「まだ35だ!!」
「お母さん死にかけなのに」
(鷲尾「死にかけは言いすぎです」)
「その服もその靴も、全部お母様のお金で買ったものでしょ」
「そうだ」
「お昼のお店でもう払っておきましたみたいなカッコいい感じで支払ったのも全部お母様のお金なんでしょ」
「そうだ悪いか!」
「やっぱり半額支払います」
「おう!払え払え!!」


やっぱコイツ駄目だwww。


で、完膚なきまでにプロポーズを断られ、ダンサーもヤンキー兄妹も撤収し一人取り残された巧がどうするのかと思ったら・・・
帰ろうとしている依子を呼び止め再懇願。


「僕は結婚できなかったら死んじゃうんです」
「死んじゃえばいい、と思います」


まさに正論wwwww。
これ見てた人全員、一人残らず同意しただろw。


「僕なら君の仕事を全力で応援するぞ。家事や育児は任せてくれ。家庭はガッチリと守る。毎月ほんの少しの小遣いを貰えればそれでいい。ほんの少しだ。酒はあまり飲まないしギャンブルもやらない。キャバクラも行かないし、そもそも外を出歩かない。ほんとに金が掛からないんだ。月に一回の散髪と、本とDVDが買えればそれでいい。あとたまにフィギュアも!」
「お願いだお願いだ!僕を助けて!助けてよ!!」


なんだろう・・・こんなことを堂々と言い本気土下座できるこの人が哀れを通り越して尊く思えてくるような・・・(笑)。


そんでもってトドメが


「携帯で撮ってる人いたね・・・」
「動画サイトに上げられるかもな・・・」


これな(笑)。こんなにみっともないプロポーズ見たことないと言いつつ、自分らもそのプロポーズに加担してるわけで、携帯で撮られちゃってるわけでw、なんかすごい・・・・・・切なかったわ(笑)。


2話も最高に面白かった!。
思わずこんだけ本気でセリフ起こししちゃったぐらい面白かったし、見応え聞き応えがありました。
やっぱドラマは脚本だよ。脚本が全てとは言わないけど脚本はすごく大事なんだと改めて思い知らされます。
そしてそんな脚本を「面白く見せる」ための演出と、「面白さを伝える」ための演技ですよね。いまんとこ3つ全てが素晴らしいと言える出来で、満足すぎる一方でこんな「月9」でいいのだろうかという不安も無きにしも非ずw。
依子は案外常識人というか、まぁ普通じゃないことは間違いないんだけど「親への愛情」に関しては理解どころか、「また父を泣かせてしまう」の一言には共感できてしまうわけで、それに対しクズ中のクズであり、筋金入りの自称高等遊民である巧はこれ生き方に関しては変わらないというか、変われない、変わりようがないのではないか?と思うわけで、そんな二人がこの完膚なきまでの破談を経てどうなるのか、ますます楽しみ!。


次回はとりあえず依子がしてたはずの眼帯を巧がしてたのが何がどうなってそうなるのか、そこに注目したいw。